後編フラワーカンパニーズ photo by 吉田圭子

2020年8月27日(木)に、横浜アリーナで、無観客の有料配信ライブを行うフラワーカンパニーズに、そこに至るまでの経緯や、近況などを訊くインタビューの後編です。

「無観客配信ライブ=お客を入れないから会場は小さくていい、スタジオでもいい」というのがセオリーだとするなら、その真逆の「お客を入れないんだから、普段自分たちがワンマンを切れないでかいハコでやれる」という発想に至ったのはなんなのか。後編では、それについて主に掘り下げました。

後編 photo by 吉田圭子

「マジか! バカじゃないの?」っていうようなことを、できるといい

── そういう状況の中で、横浜アリーナで無観客ライブをやろうというアイデアは、どこから?

グレート ある仕事で会った人から、今、横浜アリーナが無観客の配信ライブとかやる人がいるなら協力してくれるらしいという話を聞いて。

その人が「フラカンがやったらおもしろいんじゃない?」って、たぶん冗談で言ってくれたんだけど、俺は「あ、おもろいな」と思って「俺ら、そういうことやりたがりなんで、詳しく話を訊きたいんですけど」って。

で、翌日すぐフラカンのライブまわりのスタッフ、舞監、照明、イベンター、Q太郎(ローディ)に相談したら、「それめちゃめちゃおもしろいね!」って。

みんな俺たちのことを理解してくれてるから、「フラカンだから何やってもいいもんね」的なことをまず言ってくれた(笑)。それで「最近どう?」って訊いたら、みんな「いやあ、何もやってない」って。ライブをやれば、その人たちの仕事にもなる、っていうのもある。

俺らのライブもなくなったことで、多少なりとも身近なスタッフに迷惑をかけてしまっていて、ちょっと心痛かったところもあったから、より実現できたらいいなと。

後編 photo by 吉田圭子

それでメンバーにも話して、「とりあえず一回話を訊いてくる」って、横浜アリーナに行って。そしたら予算的に「これくらいかな」と思ったのの倍ぐらいかかることがわかって、本当にやるのであれば、これは武道館の時と同じぐらいがんばらんとダメだな、と。

でも、こと音楽界だけにしても、この状況の中なかなか明るい話題がない。明るい話題っていうか、「マジか! バカじゃないの?」っていうようなことを、できるといいなあと思って。

それは俺らじゃなくても、誰がやってもいいんだけど、俺らがやるっていうと、「ああ、とうとうフラカン、おかしくなったな」って(笑)。それはそれでおもしろいっていうか。予算的にもし採算が取れないとしても、ここはやった方が、いろんな面でおもしろいな、って。配信だからできることだし、逆にね。

── まあそうですよね。

グレート 俺たち、無観客配信じゃなかったら、横浜アリーナなんかできないから、これは絶対やるべきだと思って。で、もしそれが、多少変な結果に終わったとしても、フラカンだったらそれもおもしろがれるっていう。

鈴木 変なプライドとかないから。

グレート もちろん大成功しようと思っとるけど、まずはやることに意義があるっていう。フェスがなくて、祭りがなくて、甲子園がなくて、夏の催しが一切ない、それが夏だけじゃなくて年内までなくなるかもしれん、みたいな状況だから。だったら、俺らのまわりの人間だけでも、ひとつでも楽しみがね、あった方がいい。

後編 photo by 吉田圭子

小西 とにかく、ばかばかしいことをやるのがみんな好きなんですよ。まじめにやっていくよりも「何やってんの、こいつら?」って思わせることの方が好き。

竹安 ワクワクするなあと、何か目標ができると。何しろ、季節がどんどん通り過ぎていって、催し物がなくなっていって、フェスも全部なくなっちゃったし。そんな中で、お客さんも、鬱々としてると思うんです。だから、ちょっとでも楽しみが共有できるっていうのがいいのかなって。誰もまだやってないの? 横浜アリーナって。

後編 photo by 吉田圭子

グレート いや、サザン(オールスターズ)がやったよね。

── あとBAD HOPとか、超特急も。でもフラカンみたいに、無観客だから普段はやれない横浜アリーナでやれる、 というのは、初ではないかと思います(笑)。

鈴木 でも建前的には、大阪球場を20代でやって、日本武道館を40代でやって、50代で遂にアリーナっていう。制覇。無観客だけど(笑)。

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