主人公の12年後を演じた小栗旬

 映画『君の膵臓をたべたい』の初日舞台あいさつが28日、東京都内で行われ、出演者の浜辺美波、北村匠海、北川景子、小栗旬と月川翔監督が出席した。

 本作は、住野よる氏の同名ベストセラー小説を実写映画化。重い膵臓(すいぞう)の病を患うヒロイン桜良(浜辺)と、彼女の病気を唯一人知ることになるクラスメートの“僕”(北村)の青春を描く。映画では原作で描かれた過去と、その12年後の現在の二つの時間軸を行き来して物語が進んでいく。

 ダブル主演した浜辺と北村は、総移動距離1万1510キロ、総取材時間205時間、総取材媒体285におよぶキャンペーンを回ったという。

 浜辺は「数字で見るとすごいなと思う。向き合う時間がこれだけ長かったんだと思うとうれしい」と充実感をのぞかせ、北村は「最後の方は、もう永遠に公開されないんじゃないかと思った」と長い道のりを振り返った。

 さらに、2人のキャンペーンの軌跡をまとめたサプライズ映像が上映され、浜辺と北村は笑い合ったりしながらも真剣に見入った。時折目元を押さえる様子を見せた浜辺は「プロモーションの時に感じた、いろいろな気持ちを思い出して胸が熱くなった」と回顧し、北村も「僕も思わず危ないところでした。長かったようで短かったようなそんな時間だった」としみじみと語った。

 若い2人の頑張りに北川は「本当にお疲れさまでした。よく頑張りましたね。また(バックに流れていた)曲がいいから、自分が行ったかのように(感じて)泣きそうになりました」と笑いを誘い、小栗も「すごいと思う。僕は絶対にやりたくないです。205時間ってすごいですよ。超きついと思う。偉い。自分のこれからの仕事態度を改めていきたいと非常に強く思う映像でした」と感服していた。