人は、身に付けている服で気分が変わります。

スーツを着れば気持ちが引き締まりますし、パジャマやジャージを着るとリラックスしたり。これを“ユニフォーム効果”と言います。

実はこれ、子どものしつけに有効なんですよ。

どういうことなのか『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』の著者の立石美津子がお話しします。

「ユニフォーム効果」自分の心持

着物

最近は着物を着るママは少ないですが…。

入園式や七五三に子どもが着飾るだけでなく、親も着物を着るとなんとなく緊張感もあり、おしとやかになりませんか。

普段「なにやってんの!こら!いい加減にしなさい!」なんて暴言を吐いていても「ほら、今は何をするときですか」と急に言葉遣いが丁寧になったりします。

誰かと同じ服装

恋人とペアルックにしたり、部活で仲間と同じユニフォームを着たり。

子どもの応援をするときにママ達と同じTシャツを着るのも“グループの一員である”という一体感を持たせる効果があります。

このように、服装によって気分が左右されます。「服装がその人の態度と行動に影響を与える」という“ユニフォーム効果”です。

「ユニフォーム効果」他人からの評価

馬子(まご)にも衣装

“馬子にも衣装”という諺があります。“馬子”とは、昔、駄馬に荷物や人を乗せて運ぶことを職業とした人で、「馬子のような身分の低い人でも羽織袴を着れば、立派に見える」という意味です。

“孫にも衣装”ではありませんが、子どもだって服装によっては“立派なお坊ちゃま風”に見えたりします。

たとえば、元日に家族で外食する場合「子どもはどうせ食べ零して汚すからいつものトレーナーでいい」「今日は元日だけど普段着でいい」などと思う気持ちもわかりますが、着る物を変えるだけで子どもは気持ちの切り替えも出来ますし、店員のサービスもよくなるかもしれません。

警察官の「ユニフォーム効果」

信号の先に交番があり、そこに警察官がいる場合、横断歩道を渡る前に信号が点滅していたら小走りすることを躊躇ってしまいます。相手の服装で判断している例ですね。

医師の「ユニフォーム効果」

白衣を着ている医師を見ると、子どもは「注射されるかもしれない」と怖がって泣きます。このため、小児科であえて白衣を着ない医師もいるほどです。