お手頃価格で低糖質パンや甘酒が簡単に作れるシロカの「おうちベーカリー」

年末年始の暴飲暴食がたたって、正月明けの体重増加で驚いた経験がある人は多いはず。とはいえ、せっかくの休みなのでおいしい食事やお酒を楽しむのは止められない。それなら、正月明けの食生活を意識してみてはどうだろうか。今回紹介するシロカの「おうちベーカリー」は、実売価格が1万円前後のリーズナブルなホームベーカリー。この価格でありながら、糖質オフパンなど20のプリセットメニューを搭載し、2種類の食感の甘酒も作れる優れものだ。最近、糖質制限を意識している筆者もさっそく糖質オフパンと甘酒を作ってみた。

低糖質パン作りには小麦たんぱく、ふすま粉が必要

おうちベーカリーは1斤サイズの食パンが焼けるホームベーカリー。通常の食パンや米粉パン、天然酵母パンといった一般的なメニューだけでなく、「糖質オフパン」が作れるのは大きなポテンシャルとなっている。

低糖質パン作りに使用するのは、小麦粉、スキムミルク、ドライイースト、バター、砂糖、塩、水に加え、糖質の少ない「小麦たんぱく」や膨らむ力を補うための「ふすま粉」が必要。普段パン作りをしない人にとって小麦たんぱくやふるま粉はなかなか馴染みのない食材だが、スーパーや通販で手軽に購入できるのでご安心を。

まずはパンケースを外してパン羽根を取り付けたら、水、小麦粉、スキムミルク、バター、砂糖、塩、ドライイーストを入れる。あとは本体にセットすれば準備は完了。驚くほどあっという間だ。

「メニュー/タイマー」ボタン→「▲」もしくは「▼」を押して使用するメニューを選んだら、「焼き色」ボタンを押して焼き加減を決め、「スタート/一時停止」ボタンを押す。糖質オフパンの場合、2時間38分で焼き上がる。ちなみに食パンは3時間53分で、それよりも短時間で焼ける。

調理を開始すると、「こね」と「ねかし」を何度か繰り返し、生地ができたら「発酵」し、最後に「焼き」の工程に入る。安価なホームベーカリーの場合、こねる際の音が大きいものが多いが、おうちベーカリーは想像以上に静かだった。これなら寝ているときに用意しておき、朝に焼きたてのパンを食べるというのも現実的だ。

完成した低糖質パンは、通常の食パンに比べると膨らみが少ないように感じたが、実際に食べてみるともっちりした食感が良かった。見た目は茶色く、味わいは甘さよりも香ばしさが勝っている印象。強力粉100%の食パンとは別物だが、これで糖質を40%もオフできて、「パンを食べている」という満足感が得られることを考えると、糖質制限をしている人にとっては十分作る価値のある食パンだろう。

「飲む点滴」の甘酒は好みの食感が選べる

ホームベーカリーは一定の温度を維持できる機能があるので、ヨーグルトや甘酒作りも得意。さらに、おうちベーカリーでは「さらさら甘酒」と「つぶつぶ甘酒」を選べる。このメニューは味噌をはじめとする発酵のプロである「マルコメ」監修のもと開発されており、シロカがかなりこだわった機能の一つだ。一般的なホームベーカリーでは粒の残った甘酒しか作れないので、さらさらなものが作れるのは珍しい。

加熱時間は6~10時間から選べる。今回はさらさら甘酒を一番短い6時間でセットした。加熱時間を長くするほど甘みが増すので、お好みで時間を調整しよう。寝る前にセットして、朝に完成した甘酒を見てみると、想像していた“さらさら”というよりは、粒感が少し残ったドロッとした仕上がりに。

おそらく、もう少し長い時間加熱するとよりさらさらになるだろうが、飲んでみると一瞬で粒はなくなり、市販の甘酒よりも濃厚さが際立っていた。砂糖を加えていないのに甘みがしっかり感じられ、添加物を使っていないのも自家製ならでは。甘酒があまり好きでない筆者も、自家製ならおいしく飲めそうに感じた。朝食代わりにも良さそうだ。

付属のレシピブックを見ると、自家製糀を使った料理もたくさん出ている。つぶつぶ甘酒を作っておき、料理に使うのもおすすめだ。おうちベーカリーは1万円前後のホームベーカリーにも関わらず、機能面や使い勝手に関して、何ひとつ文句のない製品だった。パンと甘酒を作るためだけに買うのはもったいないほどの機能があるので、いろいろ使うことでさらなる魅力に気付けるだろう。ホームベーカリーを初めて購入しようと考えている人はもちろん、プレゼント家電としてもおすすめしたい。(TEKIKAKU・今西絢美)