布団がスクリーン、そこで儀式を行う展示!?

入ってすぐにある展示「セイイキ」。「霜焼組」の組長である霜焼きトマトさんの作品です。

セイイキ(霜焼きトマトさん作)

青域展示会の「セイイキ」は「聖域」というイメージに繋がります。
今回の展示会のメインとして自分なりの聖域を作ってみようと考えた結果、命の交わりや時間の流れを司るものとして身近にある布団を使うことを思い浮かんだそうです。

「聖域について考えていくと、万人共通にある聖域はないことに気付いた。それは、逆に各々異なる聖域があるということ。各々自分の中で聖域を決めているのではないかと思った。自分が聖域です、と言えばそこは聖域になるのではないかという実験の場にこの展示をしようと考えた。」と、霜焼きトマトさんは語りました。

フォトギャラリー“青色”しばりの幻想空間「青域展示会」フォトギャラリー【写真満載】
  • セイイキ
  • ゔぃーなすたんじょう ふぁっきんじゃぱん2015 (児山一成さん作)
  • 生きてる (水尻千裕さん作)

布団に映像を投影し、真ん中にある○に乗って貰って願い事をしてもらうという儀式、それをお客様にやって貰ってそのシーンを写真に撮って貰う等の仕掛けも用意されていました。

映像は、動画とアニメーションで構成。動画は、元々栄えている場所で人がいない場所を撮影し続けたもの。早朝、誰もいない場所に対して神秘的な気持ちを抱いたことがある方は少なくないのではないでしょうか。
そういった場所が時間限定の身近の聖域ではないだろうか、と霜焼きトマトさんは考えたそうです。

そして、一緒に流れているアニメーションは、人の命が生まれ作られ育つという時間の経過を簡単なアイコンにしたもの。
動画全体として、時間の経過(アニメーション)と身近な聖域の中に自分がいることを表しているそうです。

「布団とプロジェクターとパソコン。それらは、聖域からかけ離れているものだけど、そういう意味を詰め込めば気持ちが働くから、何か違う様に見えるのではないか。
これを面白いと感じるのは何か読み取っているのではないかと僕は思う。」

映像を先に見る人。布団を先に見る人。物の見え方が人によって違うということを強く感じる展示でした。

なぜ光るのか分からない不思議な箱

次の展示は「箱の彫刻」。建築系で働いているSeishun Nakanoさんの作品です。

箱の彫刻 (Seishun Nakanoさん作)

ペンで線を描くと電子回路ができる回路マーカー「AgIC」とボタン電池とLEDライトで作られたもの。とても神秘的で綺麗でした。