チームや練習会は近いようで遠い存在

多くのランナーは、基本的に1人でランニングに取り組んでいると言われます。人それぞれ生活サイクルが異なるため、これは仕方ないことなのかもしれません。しかし調査によれば、約60%のランナーが練習会に参加した、あるいはしてみたいと考えているとのこと。

走ることは1人でもできますが、モチベーションやトレーニングに質などの面から、「仲間がほしい」「誰かと走りたい」「走り方を教わりたい」といった思いがあるのでしょう。このことは、次の調査結果からも見受けられます。

練習会がみんなで走ったり教わったりする場であるのに対し、こちらは仲間としてのクラブチーム所属に関する調査結果。なんと40%以上のランナーが、興味を持ちつつもチームは所属していないという結果になりました。

もちろん練習会参加やチーム入会に、一歩踏み出せないという心理的要因もあるでしょう。しかし一方で、在住地域などの要因も考えられそうです。実際に東京都内でも、練習会が頻繁に行われている場所は限られています。仕事帰りや休日に足を運ぶと考えると、なかなか難しい面があるのではないでしょうか。

チームについても、ランナー人口の多い地域と少ない地域とを比べれば、やはり前者の方がたくさんチームが生まれやすいと考えられます。最近ではオンラインで交流するチームも増えているようですが、やはり『実際に交流できるか否か』は大きなポイントになることでしょう。

この他にも、アイテム購入やサービス利用、あるいは大会参加など、さまざまな意識調査が行われました。発表された調査結果は全81項目にも及び、全データは専用サイトから閲覧可能です。ランニングを取り巻く環境とともに変化するランナー自身の志向性。これからも目が離せません。

“走る”フリーライター。スポーツを中心に、IT・WEBやビジネス関連などで執筆。「人生をアホほど楽しむ」がモットーのノマドワーカー。マラソンやトアイアスロンが趣味で、100km超のウルトラマラソンにも頻繁に出走。ときどき仮装ランナー。2児の子を持つイクメンとしても奮闘中。ナレッジ・リンクス(株)代表取締役。葛飾区堀切中学校・陸上部コーチ。1983年生。