バババババッ!! エンジン点火で爆音と排ガスの白煙……感慨にひたる

ボディは三菱飛行機、エンジンは中島飛行機がつくったといわれる
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12月1・2日の「エンジン始動見学会」に備え、11月27・28日に「組立見学会」が行われました。

もともと、アメリカの博物館にあるこの零戦。輸送の都合上などで、機体はバラバラにされて運ばれてきます。だから、会場でリアルな組立作業が行われるわけです。

翼やエンジンなど、別々に分けられたユニットを、ひとつひとつ、アメリカ人スタッフが慣れた手つきで組んでいきます。日本の零戦を、アメリカ人が組み立てているところも不思議な感じです。

 
写真左のアメリカ人スタッフが操縦席に乗り込みエンジンを回しました
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そして、体格のいいアメリカ人スタッフが操縦席に乗り込み、しばらくして、合図もなくその零戦は息を吹き返しました。

バババ、ババ、バッ、ババババ……!! スムーズに吹け上がることはなくても、押し倒されてしまいそうな音圧。爆音と排ガスの白煙に、観客は息を呑み、静寂が再びやってきたころに、拍手となりました。

約10km離れた入間基地を頻繁に離着陸する訓練機や輸送機の音とは、ケタ違いです。

 
この★マーク、3つ並んでいます。「『星の数は撃墜した数』といわれるが、これはどうかわからないなー。アメリカ人が展示用に塗装したダミーのものじゃないかな」と記念館スタッフ
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「約70年前の栄エンジンをそのまま搭載し、飛行可能な世界で唯一の機体ですが、老朽化によりエンジンの連続始動時間が限られており、1日3回(各10分間)に分けてエンジンを始動します。今回が当時のエンジン音を生で聞ける最後のチャンスとなるかも知れません」(同記念館)

息を吹き返した栄二一型空冷複列星型14気筒エンジン(中島飛行機製)は、プロペラの周りを円を描くように空冷エンジンが14個並んでいます。オートバイのエンジンなどに似たジャバラの筐体がきれいに並んでいるのが見えます。
 

ちなみにこのイベント、大人3000円といった参加費が要りますが、この収益はアメリカ側の意向などから東日本大震災の復興のために寄付されるということです。