撮影:稲澤 朝博

舞台「鬼滅の刃」の竈門禰豆子役で熱い視線を浴びた気鋭の新進女優、高石あかり18歳。

満を持しての初主演映画『ベイビーわるきゅーれ』が730日(金)より公開となっている。

本作で見事なアクションを魅せた高石に、初めてトライしたガンファイトなどの撮影秘話や、『舞台「鬼滅の刃」其ノ弐 絆』ついて話を聞いた。

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『ベイビーわるきゅーれ』 7月30日(金)公開 ©2021「ベイビーわるきゅーれ」製作委員会

ポジティブシンキングで!18歳の新進女優

『ベイビーわるきゅーれ』は、スタントウーマン・伊澤彩織とのW主演映画。

2人が扮したのは、女子高生殺し屋の2人組で、高校卒業を機にルームシェアをすることになる。

高石が演じたのは、明るく活発なちさと役で、極端な“コミュ障”であるまひろ(伊澤)と共に、理不尽な社会に揉まれながらも、友情の絆を深めていく。

2人にとっては待望の初主演作となったが、高石は緊張しつつも、「いける!」というポジティブシンキングで現場に臨んだそうだ。

「何でもやってみないと分からないという精神でいます。私は小さい頃から女優さんを目指してきたから、今回は初主演作ということで、夢のステージに立てる、夢が叶うという、プラスの感情の方が大きかったです」

伊澤とは、本作のメガホンをとった阪元裕吾監督の前作『ある用務員』(20)でも共演している。

今回はバディムービーだが、見せ場のアクションシーンはもちろん、日常生活におけるオフビートなコメディパートでも、伊澤と息の合った掛け合いを見せている。

『ベイビーわるきゅーれ』 7月30日(金)公開 ©2021「ベイビーわるきゅーれ」製作委員会

「くすっと笑えるシーンが肝の映画なので、まずは伊澤さんとの距離感を詰めさせて頂きたいと思いました。

伊澤さんには、前作で初めてお会いした時、そのカッコ良さに心を奪われたんです。

話すテンポ感も合うので一緒にいてとても心地よく、人間性的にもすごく魅力的な方ですし、お芝居では爆発力が物凄くて、見ていて引き込まれました」

高難度の本格的アクションシーンに初挑戦

avex主催のキッズコンテスト「キラットエンタメチャレンジコンテスト2014」でナルミヤオンライン賞を受賞したのをきっかけに芸能界入リを果たした高石。

ダンスなどで身体能力の高さはお墨付きだが、「THE NEXT GENERATION パトレイバー」シリーズで知られるアクション監督・園村健介の指導のもとで、初めて挑んだガンアクションにはかなり苦戦を強いられた。

「これまでダンスをやってきましたが、アクションとは重心の置き方や立ち振る舞いなどを含め、全然基礎が違ったんです。

だから園村さんや伊澤さんに、銃を撃った反動や、体にくる振動などをゼロから教えていただきました。

伊澤さんは現役のスタントウーマンでいらっしゃるから、園村さんが現場に来れない時や、自分の出番がない時でも、私につきっきりで教えてくれたんです」

本作で高難度の本格的アクションシーンに挑んだ高石は、「初めてだったので、発見ばかりでした」と現場を振り返る。

『ベイビーわるきゅーれ』 7月30日(金)公開 ©2021「ベイビーわるきゅーれ」製作委員会

「アクションで『キレを出して』と言われると、私はどうしてもダンスのキレを目指してやっちゃうんですが、そうするとモニターで見た時、違和感を覚えるんです。

アクションは人間業とは思えない動きでも、人間が動いているというふうに見せないといけない。でも、ダンスの場合は、人間離れしたきれいな動きに見せるほうが面白いんです。

そういったキレの違いを出すのが本当に難しくて。やはり何ごとにおいても基礎がないと一流には見えないんだなと、改めて思いましたし、やはり伊澤さんのアクションがすごいなと感動しました」

特に、伊澤がスタントウーマンとして本領を発揮したクライマックスのアクションシーンを見て、高石は琴線と涙腺の両方を揺さぶられたと言う。

誰も想像できないような映画になった

「伊澤さんのアクションシーンを試写で初めて観た時、ウルウルきちゃいました。

アクションなのに、感情と感情のぶつかり合いを見ているようなお芝居で、アクションシーンにここまで感動したのは初めてだったかと。そういう意味では、誰も想像できないような映画になったのではないかと思います。

ハイレベルなアクションと、そことはかけ離れたゆるい日常のシーンが両方入った作品なので、早くみなさんに観ていただきたいです」