The Delgados『THE LIGHT BEFORE WE LAND』(『GUNSLINGER GIRL』OP)

相田裕先生の同名漫画を原作としたアニメ作品『GUNSLINGER GIRL』の主題歌に引用されたのが、スコットランドのインディーロックバンド、The Delgados『THE LIGHT BEFORE WE LAND』です。

The Delgadosは、日本でもファンの多いMogwaiやArab Strap、Bis(日本の同名アイドルグループではなく、女性メンバーを擁したキッチュな音楽性が特徴のポップロックバンド)といったバンドも音源をリリースしていたインディーズレーベル、ケミカル・アンダーグラウンドを運営しており、いわば、スコットランド音楽シーンの中核を担っていた存在でした。

そんなバンドの楽曲を主題歌に使用していること、また、『GUNSLINGER GIRL』が放映された当時は、洋楽をアニメ作品に引用すること自体が珍しく、この曲の存在は本作に独自の作品性を付与し、特別な煌めきを与えています。

楽曲自体も、幻想的でアブストラクトなバンドサウンドに女性ヴォーカリストの淡い歌声が乗るシューゲイザーやドリーム・ポップを思わせるストレートなインディーロックであり、良い意味でマニアックなそのサウンドは、当時のアニメ主題歌の中で異彩を放ちました。

Franz Ferdinand『Do You Want To』(『Paradise Kiss』ED)

『ご近所物語』や『天使なんかじゃない』『NANA-ナナ-』などの大ヒットで知られる少女漫画家、矢沢あい先生の名作漫画をノイタミナ枠でアニメ化した『Paradise Kiss』。

本作で監督を務めたのが、ロックやパンク、ファッションなどのユースカルチャー、ポップカルチャーを巧みに取り入れた作風で知られる小林治氏で、本作でもロックバンドのメンバーに劇伴を任せるなど、原作漫画のスタイリッシュな雰囲気にプラスして、その音楽的なこだわりを垣間見ることができる作品となっています。

エンディング曲には、Franz Ferdinandの代表曲を引用。ダンサンブルなロックサウンドで、日本でも一躍人気バンドとなったFranz Ferdinandですが、その曲をアニメ作品の主題歌に使用するという思い切ったアイデアは如何にもおもしろく、また、実にノイタミナ作品らしいセンスも同時に感じられたものでした。

『Do You Want To』は、この作品の他にも、大手家電メーカーが発売した携帯音楽プレーヤーのCMソングとして使用された為、そのメロディとリズムを耳にした方も多いはず。

キャッチーなコーラスと跳ねるリズムがメロディと歌をグイグイと引っ張る同バンドならではのポップセンスが感じられるナンバーです。

OASIS『FALLING DOWN』(『東のエデン』OP)

こちらも、ノイタミナ枠で放映されたアニメで、洋楽をその主題歌に起用した作品。

2009年に放映された神山健治監督によるオリジナルアニメ『東のエデン』は、記憶を失った青年、滝沢朗とヒロインが偶然に出会ったことから始まる謎めいたストーリーを描いた作品で、テレビシリーズの終了後に総集編を含む3本の劇場映画も公開されました。

ミステリアスかつ国家や社会といった巨大なモチーフを作品内に据えた壮大なスケールで描かれるストーリーに加えて、人気漫画家の羽海野チカさんがキャラクターデザインの原案を務めたことでもアニメファンの話題を集めた本作。

やや難解な作品性と同様に、その主題歌もやはり一筋縄ではいかず、そのテーマ曲には、何とOASISの楽曲が使用されています。

英国を代表する超メジャーアーティストとして、そして、とてつもなく美しいメロディを持つ代表曲の数々と中心人物であるリアムとノエル兄弟の毒舌で知られるOASISですが、バンドは『東のエデン』が放映された2009年に解散した為、この『FALLING DOWN』が収録された『Dig Out Your Soul』は、バンドにとってのラストアルバムとなっています。

どこかうら寂しく退廃的な風景を中心に繰り広げられるオープニングアニメーションと共に、改めて、そのメロディの魅力を噛み締めたくなる1曲です。