30歳になった途端に周囲から「もう30歳なんだね」と言われて戸惑う女性は今もなお後を絶ちません。令和になっても「30歳の壁」は女性たちの前に立ちはだかっているのです。
でも、世の中の風潮が変わらなくても女性ひとりひとりが「30歳になって良かった!」という境地で生き生きと過ごせたらそれで良いのではないでしょうか。そのためにはお手本となる女性から学ぶことがベストですね。
そこで「30代になって、とにかくずっと楽しいんですよ(笑)」と発言している長澤まさみさんの「30歳の壁の超え方」を検証してみましょう。
長澤さんは2021年9月17日から公開の映画『マスカレード・ナイト』に出演中です。2019年の『マスカレード・ホテル』の続編で、前作では木村拓哉さんと互角の演技で注目を浴びました。その後も映画で主演を務めるなど、今や30代を代表する女優のひとりです。
「30歳の壁」にぶつかった女性の嘆きとは?
まず実際に「30歳の壁」にぶつかった女性の苦い経験をご紹介します。
教育関係の仕事に従事する奈緒美さん(仮名・34歳)は当時のことを振り返って次のように語ります。
「前職の時のことです。30歳になった日に、クライアント先の少し年上の女性と打ち合わせをしました。終わってから『20代でやり残したことはないの?』と聞かれて、びっくりしました。だって昨日は29歳で一日経って今日が30歳で、一日違いで一体何が変わるんだろうって。自分の人生はまだまだ続くのに、どうして『20代でやらなかったこと』をわざわざ聞いてくるのかな。あまり気分が良くなかったですね」
奈緒美さんの嘆きは、その一か月後にさらに深くなりました。
「40代の男性上司から『女は30歳前に結婚するものだろ』と露骨に言われました。上司は20代後半だった奥さんと結婚して、奥さんの友達も同じ時期に結婚したというのです。だから女性は30歳前に結婚するというのが当たり前の感覚なんですよ。結婚観は個人によって異なるのに、どうして上司というだけで、自分の結婚観を部下に強いるのでしょうか」。
これは結婚観を巡るハラスメントに等しいですね。奈緒美さんはさらに、会社の先輩や別のクライアントからも「30歳で独身なの?」「結婚しないの?」と度々、聞かれたそうです。
「結婚に対する詮索でした。『30歳なのだから』という理由から、あからさまに聞きやすかったんでしょう」と奈緒美さん。
人間関係に配慮して、不愉快な気持ちをぐっとこらえたそうですが、直美さんのような「30歳の壁」を巡って、不快な出来事が起こった女性は少なくありません。
でも「30歳の壁」は一般女性だけでなく、芸能界にも存在します。しかも芸能界の方が今後の仕事のことも絡んでくるため「30歳の壁」はさらに高く、シビアなのだそうです。
その理由をある芸能リポーターは「清純派から脱皮できるかどうかで30代に売れるか否かが決まる」と指摘します。
つまり、清純派女優は女性から飽きられるので、清純派を脱皮して別の次元に達した女優が生き延びることができるというのです。そのため20代半ばから清純派女優は様々なチャレンジをすることになるのだそうです。