来たる2月19日、ひとつの漫画雑誌が長い歴史に幕を閉じることとなった。その雑誌は実業之日本社が発行する「漫画サンデー」。およそ54年という長命を誇り、かつては手塚治虫や石森(石ノ森)正太郎、水木しげるといった超メジャー作家も執筆した雑誌だが、時代の流れには勝てなかったのだろうか。昨年末に看板タイトル『静かなるドン』がフィナーレを迎えたタイミングを踏まえての休刊判断は、ある意味潮時と言えるかもしれない。

ほかにも近年ではスーパージャンプ(創刊25年)やヤングサンデー(創刊21年)といった、20~30代の漫画ファンには名の通った漫画誌が休刊している。人気作のいくつかは兄弟誌に移籍して延命されたといえ、実質的に休刊イコール廃刊なわけで、やっぱり寂しいものだ。

今回は漫画サンデー休刊を機に、マンガ大国ニッポンで長命・短命それぞれ“漫画雑誌の年齢”について調べてみた。

■メジャー少年誌はすべて40歳超!

戦後日本の漫画カルチャーの草分け的存在で、今なお“3大(週刊)少年漫画誌”と言われる週刊少年ジャンプ週刊少年マガジン週刊少年サンデーはさすがに歴史が古く、のきなみ創刊から40年以上という長命だ。マガジンとサンデーは両方とも1959年3月に誕生。2008年から2009年にかけては50周年記念として、出版社の垣根を超えさまざまな企画が実施された。2008年3月のコラボ号などはマガジン&サンデー表紙イラストが繋がっており、横に並べて合体させると両誌の看板タイトル主人公(はじめの一歩&名探偵コナン)がガッチリ握手している絵になる……という非常に凝ったつくりだった。

少年ジャンプはこの2誌から遅れること9年、1968年の創刊。現在の勢いからは想像しにくいが、立場的には少年サンデーの弟分ということになる。もともと集英社自体、小学館の娯楽部門から独立して誕生した会社なので、歴史的にも資本的にも小学館が兄貴分にあたる。そう考えればジャンプがサンデーの弟分なのも納得(?)だろうか。ちなみに先ごろ著者の中沢啓治が亡くなった『はだしのゲン』も、実は少年ジャンプが創刊間もないころの連載作品。マガジンやサンデーに一歩譲るとして、やはりとんでもない歴史の長さだ。

また、4大少年漫画誌と呼んだ場合に加わる週刊少年チャンピオン(秋田書店)だが、こちらもジャンプとほぼ同時期の1969年に創刊された立派な大御所ブランド。メジャー路線をつき進む他の3誌とは違い、コアでマニアックな路線をひた走って独自の存在感を出している。