■理想的な母親はムーミンママ!優しさに溢れた寛大な心と無償の愛
続いて、ムーミントロールの母親である、ムーミンママ。赤と白の縦じまの腰巻エプロンを着用して、手には持ち手のついた黒いハンドバックがトレンドマークですね。ガーデニングが趣味で、料理の腕も抜群なムーミンママは、優しさに満ち溢れたとても穏やかな性格の持ち主です。
たとえば2話の「魔法の帽子」では、飛行鬼の落とした不思議な帽子のせいで、ムーミン屋敷がある植物に乗っ取られてしまいます。案の定、ムーミンパパは慌ててその木を駆除する一方で、ムーミンママはいつもと変わらずおっとりとした態度を崩しません。言い換えれば天然、といった方が分かりやすいでしょうか。
「でも、良かったわ。これで寒くなっても、薪に困ることはありませんよ」
「あら?この木には花が咲くのね。……まあ、実もなるの?パパ、パパ!この果物とても美味しいわ。食べてご覧なさいな」
寂しそうなパパ/旅に出たママ
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お察しの通り、少し抜けているとも捉えられるムーミンママですが、そんな一面も含めて、家族のみんなから愛されているのがムーミンママの特徴です。特にそれが顕著に表れているシーンが、56話の「旅に出たママ」の回。いつもと何ら変わりない昼食時に、ふと子供たちが「この料理いつもと同じ。ちょっと食べ飽きたかも……」と愚痴をこぼします。
その言葉を受けて、ママは一体何を思ったのでしょう。自身の祖母が残してくれた手帳を参考に、もっと美味しい料理を作るための“特別な材料”を探す旅に出ることにしました。
しかし、そんなことだとはつゆ知らず、突然家の家事すべてを任せられることになった、ムーミンパパと子供たちは毎日が四苦八苦。普段、ママがこなしている仕事を自分たちの手でやることで、ママの仕事がいかに大変なのか。また、ママがいかに大切な存在か、を実感します。
日頃は穏やかで、のんびりとしているイメージが強いムーミンママですが、いざとなれば一人旅まで平然とやってのけてしまう。精神的にも頼もしく、家族のことを無償に愛しているその姿は、まさに母親の鏡と言えます。どんなことでも臆せず受け入れる温かな姿勢は、さすが家族のみんなから愛されるムーミンママですよね。
■これから父親と母親になる人は、ムーミンを見て勉強しよう!
いつまでも冒険心を忘れないムーミンパパと、どこまでも優しさに満ち溢れたムーミンママ。その特徴を持った男女なら、現実ではそう珍しくないかもしれませんが、ふたりの見習うべきところは自身の特徴を、すべて子供たちのために役立てていることにあります。
いうなれば、単に冒険心を持っているわけではないムーミンパパと、単にみんなに優しいわけではないムーミンママ。すべては親として、家族のことを思っての行動ということですね。だからこそ、ムーミンパパはいつまでも若々しく、ムーミンママはいつでも穏やかな顔でいられるのではないでしょうか。
これから父親と母親になる方、もしくはこれから父親と母親を目指す方は、ぜひこれらのムーミンパパとムーミンママの姿勢を参考にしてみてくださいね。