電車内で子どもが騒ぎ出したら困りますよね。つい、「シー!」「周りの人に迷惑がかかるでしょ」「静かにしなさい」「他のお客さんに怒られちゃうよ」などと叱りたくなりますが、もっと良い方法があります。
『1人でできる子になる 「テキトー母さん流」 子育てのコツ』の著者の立石美津子がわかりやすく解説します。
子どもが電車内で騒いだとき、親がやってはいけないしつけ方
条件反射的なしつけ方
「コラ!」
「いい減にしなさい!」
「ダメ!」
「シー!シー!」
これですと、一瞬親の強いトーンの言葉に条件反射して静かにはなりますが、残念ながら「静かにしなくてはならない本当の理由」を子どもは理解できていません。
なので、また数秒後に騒ぎ始めます。
そして、毎回同じことが繰り返されます。
ベストな方法
相手が子どもであっても、“それをしてはならない正当な理由”を伝えましょう。
まずは「電車の中は楽しくて大きな声を出したくなっちゃうよね」と共感の言葉をかけます。
「でも、電車やバスはおうちの車と違って、家族ではない大勢の人が利用しているのよ。だから、大きな声を出さないのがルールです」とバシッと言うのです。
子どもがスーパーの売り物を触りまくったときも「コラ!」「ダメ!」「いい加減にしなさい!」ではこれに条件反射するだけで、親がいなければ同じことを繰り返します。
こんなときはまず共感から。
「この鶏肉パック、ぷにょぷにょしていて触りたくなるよね」
そして説得します。
「でも、これはまだお金を払っていないからあなたのものではないの。あなただって誰かが触った指跡のついた鶏肉は食べたくないよね。だから、売り物は見ているだけにしようね」
子どもにとって意味不明なしつけ方
子どもは皆、“自己中”です。「自分ではない相手の立場に立って物事を考える」なんてことは出来ません。
専門用語で“心の理論”といいますが、これは4歳過ぎた頃になってやっと育っていくと言われています。
そんな子どもに「人に迷惑がかかるから」なんて説得しても、「でも、僕(私)は相手ではないからわかりません。一体、ママは何を言っているの?」と子どもは思っています。
ベストな方法
「相手がどうだから、こうしなさい」と言うのではなく「それはしてはならないこと」の理由を子どもサイドに立って伝えましょう。