絵馬には「ありがとうございました」の追記が

「●●●●(実名)と円満に離婚できますように。
一日も早く、この悪い縁が切れますように。  2013年●月●日 ●●●●(実名)」

こんな願いが書かれた絵馬がぎっしりと奉納されているのが、板橋区の縁切榎(えんきりえのき)です。

絵馬には、種類の違うペンで「ありがとうございました」と追記されてありました。願掛けが成就したのでしょうか。

皇女和宮も避けた旧中山道・板橋宿の名所

周囲は「縁切り」とは無縁な雰囲気の、のんびりした住宅街

『縁切榎』は、都営三田線「板橋本町」駅から徒歩数分の位置にあります。今でこそ都会の真ん中ですが、古くは京都から滋賀、岐阜、長野、群馬と抜けて東京(江戸)へ辿り着く旧中山道です。

現地の立て看板によると、このあたりに生えていた榎と槻の古木のうち、榎のほうが「縁切榎」と呼ばれるようになったのは、江戸時代のことだそうです。

中山道・板橋宿の名所として知られ、嫁入りの際には「縁起が悪い」と下を通らなかったと言います。板橋宿の名主であった飯田侃家の古文書によると、皇女和宮が徳川家へ降嫁(嫁入り)する際に迂回路が作られたそうです。

 

現地の立て看板