「彼とは以前働いていた会社で知り合い、すでに付き合いは7年。過去に結婚の話が出たことはあったのですが、当時の私にはまだ結婚願望がなかったのでのらりくらりかわしていたらそのまま彼氏彼女の関係が続いていたという感じです。

私も30歳も半ばになってきて、子どもが欲しいという願望が強くなっていき、彼と相談して子どもができたら結婚しようということになりました。

そのぐらいの出来事がないと、私たちにはもう結婚に踏み出す勢いがなかったのです。

しかし、妊活を頑張っていたものの、子どもはなかなか授かれず……。結婚していないけれど、妊活を始めたことでお互いの中で行為が義務になってきてしまって、別れることになりました。

特に何も考えずに別れ話をしたときに、ふと心に大きな後悔がありました。それは別れることではなく、妊活の1回のチャンスを失ったということ。

『どうせ別れるなら妊活期間を過ぎてからすればよかった』と。本当に申し訳ないけれど、彼のことは種馬みたいに思ってしまっていたんだなって」(35歳/フリー編集者)

愛している人との子どもが欲しいのか、それとも自分の子どもが欲しいのか。

正しい回答と言われるのは間違いなく前者ですが、全員が正しい回答を持っているとは限りません。

今は“選択的シングルマザー”という言葉さえあるのです。

女性が経済力を持ったことで、男性を無意識のうちに種馬扱いしてしまっている女性は想像以上に多いのかも。

フリーのライター・編集者。出版社で10年働いたのち独立。得意ジャンルは街ネタ、恋愛。お酒が大好き(ほぼ酔わない・酒豪)で、取材相手を飲みの席で見つけることが多い。