見ていると、超絶ポップでかわいい『カラフルミルク』もやるし、RADWIMPSの『有心論』のカバーをしっとりと見せてくれるし、表現力のある子たちだなぁ、という印象なんです。特にともちぃは、有心論の主演女優。女優志望というだけあって、表情と眼差しの向こうに物語を感じさせてくれます。さらにさらに、楽曲のほうもストーリー仕立て。『冬の魔法』で真冬の恋を語ったかと思うと、時間巻き戻し!代表曲『夏の魔法』でひと夏の恋を大展開!この繋ぎは、フロアからも思わず「おおー!」と声が上がっておりました。

 
 
 
 

もうね、楽曲ごとに見せてくれる世界観の違いが楽しいんですよ。オリジナル曲『柊』なんか、まるで80年代の連続ドラマのような、過剰なほどに切なく胸に刺さる楽曲で、そこからハナレグミのカバー『家族の風景』に行くなんて、もう、今思い返しても鳥肌が立つ構成!バラードタイムって、ともすれば休憩ゾーンというか、一息つく時間になってしまいがちだと思うんですが、RYUTistは、バラードをこそしっかりと魅せることに成功しているように思いました。

歌唱力がすごく高い、というわけではないんですよ。でも、だからこそ、心に突き刺さるように歌詞の世界が迫ってくるんです。それぞれの楽曲は独立してるんですが、まるでミュージカルを見ているような気分にもなりました。いやー、ほんと、よかった!