――その一方で、占星術もお好きですよね。

MORRIE: 占星術はちょっと勉強したいなとは思ってるんですけど。

――それは昔からですか?

MORRIE: いや全然? ここ2年くらい。全然興味無かったんですけど。あるきっかけがあって。「これはなんかあるんじゃないの」みたいな(笑)。
後付けで結果論として考えると、すごい理屈がつくことがいっぱいあるんですよ。本当に。びっくりするくらい。

――ユングも占星術好きでしたよね。

MORRIE: そう、そのせいもあって。ユングも読もうかなーと思ってて。ユングはまだ手を出してないんです。
 

『哲学の起源』
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――最近読んで面白かった本は?

MORRIE: 柄谷行人の『哲学の起源』かな。そこで面白かったのはピタゴラスからプラトンにつながっていって、ソクラテスをイオニアの継承者としてプラトンから分断する話。僕自然哲学者のなかではパルメニデスが1番好きなんです。

ただ、哲学から始まって世の中の具体的なことをどうこうしていくかみたいなことは、僕はあんまり興味が無いんで(笑)。根本的にはやっぱりミュージシャンやってる んで、良い音楽を作って、良い歌を歌って、それで世の中に貢献したい。みんな人のこと気にしすぎなんですよ(笑)。自分の好きなことがあったらそれに邁進していけばいいんです。 なかなかそうもいかないんでしょうけど。

――基本的に独学ですか?

MORRIE: すべて独学ですね。NYでは基本的にアーティストにしてもミュージシャンにしても、クラシックからロックからジャズから何でも聴きます、アートもわかります、哲学も読みます、ダンスも観ます。という人は結構いるんですよ。

僕はダンスも好きだし美術館もフラッと行ったりするんで、面白いことや刺激を受けることってジャンル関係ないじゃないですか。自分さえその気になれば、色んな所に転がってるし。まあ好奇心かなあ。日本では周りにあんまりいませんねえ。いるところにはいるんでしょうけど。

例えばヴィジュアル系とかもそうだと思うんですけど、いまやジャンルとして確立されているじゃないですか。その中だけでやっている限り、質が低下していくのは当たり前の話なんで。これはどこのジャンルでもそう。
 

『IGNORANCE』
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――「ジャンルの中だけでやっていくのではない」といえば、90年にリリースされたMORRIEさんのソロアルバムのクレジットにジョン・ゾーンが出てきたときは、びっくりしたんですよね。

MORRIE: そう、ちょっと来てもらってサックス吹いてもらって。
当時、Swansのロリ・モシマンがプロデュース業もやっていることを知って。僕は元々彼がいるからNYに行ったんですよ。1990年かな。それで、彼と作ったのがファースト・アルバム『ignorance』で。ジョン・ゾーンを呼んだのも彼で。

当時ジョン・ゾーンが来たら、サックスケースにSxOxB(注:80年代から活動する日本のハードコア・パンクバンド)のステッカーが貼ってあっ て。SxOxBは友達というか知ってたので。その話をちょっとしたんですけど。一回きりなんで覚えてないかも。SxOxBはDEAD ENDが関西にいたころによく一緒にいましたよ。当時の関西のインディーズシーンは面白かったんですよ。「EGGPLANT」というライブハウスがあって。そこはパンクやニューウェーブのバンドが出てて。好きなバンド多かったんでそこによく行ってて。当時の84~5年の大阪は変なバンドがいっぱいいましたね。「EGGPLANT」自体いまは無くなっちゃったんですけど。

――他に最近好きなものは?

MORRIE: ダンスを観に行くことの方が多いんですけど。日本で観たシルヴィ・ギエムは印象的でした。 それに康本雅子さんが好きで、DEAD ENDの『夢鬼歌』のPVでも踊って頂いて。僕が大ファンなのでダメ元でオファーしたら出てくださって。
 


――ご自分ではダンスはなさらないんですか?

MORRIE: あと30年若ければね(笑)。

――いやいやメチャクチャ鍛えてるんじゃないですか。

MORRIE: ジムには適当に行ってるんで。中学校くらいから僕こんな感じなんですよ。野球部だったんで。腕立て伏せ100回とか腹筋400回とか毎日やらされてて(笑)。完全なヒエラルキーがあって……体育会系でしたね。僕自身は体育会系はあんまり好きじゃないんですけどね。

その頃は胸囲100cmくらいあって。まあ、ちょうどブルース・リー世代なんで(笑)。『燃えよドラゴン』何回観たかわかんないし。自分でヌンチャク作ったりしてね(笑)。当時からあんまり体型変わってないですよ。まず体重は計らないし。年に一回健康診断にいっても単位がポンドで出てくるからあんまり実感がわかない。それ以上に内側から来るキレみたいなものが重要で。肉体労働なんで。僕らは。ほんとものすごいエネルギー使いますから。 歌ってる時にあるんですよ。キレみたいな。そこがポイントで。ちょっと切れが悪いなーって思ったら腹筋の回数増やしたりとか。若い時は不摂生でも無理すれば出来るんですよ、今は体調をある程度管理しないと、いつでもパッとベストな状態で歌えたり、演奏できるっていうのが理想。それが僕の人生なんで。そういうもんなんですよね。
 

CREATUER CREATURE SPRING TOUR 2013
「Phantom Cocoon Drawls Infinity」

3月23日(土)さいたま Heaven's Rock VJ-3
開場/開演 16:30/17:00

3月31日(日)横浜 7th Avenue
開場/開演 16:00/16:30

4月14日(日)宇都宮 Heaven's Rock VJ-2
開場/開演 16:00/16:30

4月20日(土)渋谷 Rex
SOLD OUT
開場/開演 16:30/17:00

4月26日(金)名古屋 ell. FITS ALL
開場/開演 18:30/19:00

4月28日(日)心斎橋 Varon
4月29日(祝)心斎橋 Varon
SOLD OUT
開場/開演 16:00/16:30

取材協力・ナガタ