お金の「そうなんだ!」「本当?」といったいろんな知識をファイナンシャル・プランナーのヤマサキさんが紹介します。今回は「結婚」のお話。結婚するかしないかまだ分からない人にとっても、結婚するとお金の面でどう変化するのかは気になるところ。お金の専門家が「結婚の損得」をこっそり教えます。

結婚が気になる人にFPがずばりアドバイス!

「結婚」は読者世代にとって気になる話題のひとつでしょう。すでに結婚した人の様子をみると、幸せそうにみえる半面、結婚したらおこづかいや自由時間が少なくなるように見えます。結婚は「お金の損得」でいうとどっちなのだろうか、本当は気になるけれど、本音のところを教えてくれる人もなかなかいませんよね。

今日はお金の専門家であるファイナンシャル・プランナーの立場から、結婚の損得についてお話してみたいと思います。私は既婚者でもあるので、実感も込めつつ、これから結婚を考える人のヒントをご紹介します。

結婚のFP的トクはここだ!

まず、結婚がトク!といえるところをまず考えてみます。

「2人が1世帯で暮らすと生活費が割安になる!」……それぞれワンルームマンションを借りて家賃も2倍、冷蔵庫の電気代を2代分払うより、1世帯で暮らしたほうが合計の家計はかなり割安になります。シェアハウスが割安になる理屈ですね(ただしどちらかが実家暮らしで結婚した場合は、結婚前のひとり暮らしコストより割高になる可能性もあります)。

「共働きの合計年収で考えれば年収が増える」……ひとりで年収600万円あるいは1000万円を稼ぐのはなかなか大変な時代です。しかし、共働きの合計年収で生活を考えると、合計600~800万円は不可能ではありません。共働きしたお金をひとつにまとめることで、シングル時代にはできなかった生活が可能になります。共働きは、現代の結婚の基本設定だと考えたほうがいいでしょう。

「老後のお金の準備が少しラクになる」……老後の資金準備をファイナンシャル・プランナーとして考えると、独身者のほうが夫婦に比べてノルマや準備の負担が重くなります。生活費が割高である一方で公的年金はひとり分しかもらえないからです。また共働き(正社員)の夫婦は退職金をダブルでもらえるため、結婚しているほうが老後の準備が一層はかどります。
 

photo credit: Vincent_AF via photopincc