選択肢を多く持てる人になるのが私の目標です
――ここからは少し桜田さんご自身のお話も聞かせてください。おそ松さんたちはダメ大人の代表のような存在ですが、桜田さんが思う理想の大人像はありますか。
これはいろんなところでもお話させてもらっているんですけど、選択肢が多い人になりたいです。10代って学校とか、家とか、すごく狭いコミュニティの中で生きているけど、社会に出るといろんな人の考え方に触れて、いろんな経験ができるので。
そこで起こった問題に対して、いろんな対処ができるように、そのための選択肢を多く持てるようになっていくことが、大人になる、ということなのかなって思います。自己解決みたいなところもあるんですけど、そういう選択肢を多く持てる人になるのが私の目標です。
――そのために何か心がけていることはありますか。
些細なことかもしれないのですが、なるべくどんな意見も否定をしないようにしています。いろんな人のいろんな考え方や意見を、『それは違う』と思うのではなく、『そういう考え方もある』と思うようにして受け止めています。
――すごく素敵な考え方ですね。ただどうしても許せないことが出てくることもあるのかな、とも。
でも結局、人が思っていることって自分が中心で、そこまで相手に興味ってなかったりすると思うんです。開き直りじゃないですけど、そこまで私に対して強く思っているわけじゃないのだから、『この人はこういう意見を持っているんだな』くらいで受け取るようにしようって。
以前は人の意見に対して気にしてしまうことが多かったんですけど、今のような考え方ができるようになってからは心が軽くなった、というのもあって。そういう人になりたいな、と思っています。
――高校卒業から約一年が経ちますが、お仕事に対する意識の変化などはありますか。
すごく変わったということはないです。小さい頃からこのお仕事をやってきていて、これからも続けたい、という気持ちは変わらなかったので、正直、今まで通りという感じです。
――年齢的に大人っぽい役柄に挑戦してみたい、とかは?
逆にこの一年、やっと制服が着れるようになった、という感覚なんです。自分が本当の学生だった頃は、あまり学園ものに出演できてなかったな、と。
この一年はお仕事に邁進してほぼ制服を着ています(笑)。だから制服を着る役ができるうちは制服を着て頑張りたいな、と思います。
――先ほど、役者のお仕事はこれからも続けたい、とおっしゃいましたが、一生やり続けたいと思う魅力はなんですか。
正直一生やりたいとは思っていなくて(笑)。めちゃめちゃ一生懸命働いてお金を貯めて、人生の後半でそれを使い果たすというのが夢で。50代ぐらいから人生を謳歌する計画で、それに向けて頑張っています(笑)。
――すぐに辞めてしまうのかと思ってびっくりしましたけど、かなり長い期間は頑張る予定で良かったです(笑)。
そうですね(笑)。それまでは楽しみながらやろうと思っています。
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映画の中のチビ太はとてもキュートですが、実際の桜田さんは19歳らしいかわいらしさと大人っぽさが同居した素敵な女性。チビ太役への抵抗感を尋ねると「全くなかったです」と笑顔で応え、「大人とは?」という難しい質問には、自分なりの想いをしっかりと明かしてくれました。
主演のSnow Manの振り切りぶりはもちろんですが、チビ太を演じた桜田さんの振り切りぶりと、的確なツッコミも見逃すことなく、映画館で声は堪えつつ苦しいくらい笑ってほしいです。
作品紹介
映画『おそ松さん』
2022年3月25日(金)全国ロードショー