Snow Manのメンバーが9人全員で主演を務める映画『おそ松さん』が3月25日(金)より公開される。
赤塚不二夫の漫画『おそ松くん』を原作としたTVアニメの実写化ということに加え、主人公の6つ子にSnow Manの向井康二(おそ松)、岩本照(カラ松)、目黒蓮(チョロ松)、深澤辰哉(一松)、佐久間大介(十四松)、ラウール(トド松)が扮し、渡辺翔太、阿部亮平、宮舘涼太がそれぞれエンド、クローズ、ピリオドという映画のオリジナルキャラクターを演じることでも話題に。
顔も体型のバラバラの6人が6つ子なんて無理があるんじゃないの?というツッコミどころもしっかり回収しつつ、謎のオリジナルキャラクターもきっちり活躍するストーリーで、最初から最後まで爆笑必至の内容となっている。
そんな物語で桜田ひよりは性別は男性でしかも坊主頭のチビ太を好演。驚きのキャスティングであったが、本人はこれまでも何度か作品をともにしている英勉監督との信頼のもと、楽しく演じられたと話す。
本作への向き合い方や、Snow Manとの数々のエピソード、そして現在19歳の桜田が考える大人とは?などの質問に答えてもらった。
チビ太役のオファーには「私もびっくりしました(笑)」
――『おそ松さん』のことは知っていましたか。
存在は知っていました。でも、6つ子がいて、チビ太はこんな感じかなというくらいだったので、お話をいただいてからアニメを全部観ました。
――正直、チビ太役を女性がやるとは……。
びっくりしましたよね? 私もびっくりしました(笑)。なので『私でいいのかな?』とも思ったんですけど、これまで英監督とは何度かご一緒させていただいていているので、英監督を信じて現場に入りました。
――アニメを観た時はどんな印象が大きかったですか。
この作品ならではのほのぼのとしたシーンや笑えるシーンがたくさんあって、それがどう実写では描かれるのだろう?と。映画は時間も限られていますし。ただ本当に盛りだくさんの内容になるんだろうな、とは思っていました。
チビ太に関しては6つ子をうまくまとめている保護者のような存在なのかな、と思ったので、その辺りが表現できたらいいな、と思いました。
――チビ太はみんなの会話の間にテンポよく入っていきますよね。
みんなに対してツッコミを入れるシーンが多く、テンポ感も大事ですし、ちょっと強く言い過ぎてしまうと場がしらけてしまうこともあるので、その調節は難しかったです。アニメの空気感を持ちつつ、自分が持っているものも生かしながら丁寧に演じました。
――本編は絶賛編集中(取材時)ということで脚本を読ませていただいたのですが、この時点ですごく面白いですね。
ただ想像力を働かせてもどんなふうになるのか想像がつかない部分も多かったです。それだけに『これが映像になったらどうなるんだろう!?』というワクワクもありました。
実際に撮影をしてみると『こんな風になるんだ!』という新たな発見も生まれて。脚本に沿ってやってはいるけれど、脚本からは想像もできないような、何倍もクオリティが上がったものが出来上がっていると思います。
特に動きに関してはト書きだけだと伝わらないところもあって。特殊技術やCGや美術を使うとこんな風になるんだな、とか。あんまり言ってしまうとネタバレになってしまうので、これ以上は詳しく言えないですけど(笑)。
――チビ太の扮装をするのには3時間近くかかると聞きました。
そうなんです。それから衣装もすごくこだわって作られています。チビ太の衣装、6つ子のパーカー、イヤミのスーツ、トト子ちゃんのスカートも全部特注なんです。
セットもすごく細かいところまで再現されていて。6つ子の家も、チビ太のおでん屋も、あとは後半、6つ子たちがいろんなところに行くんですけど、そこもすごく細かいところまで意識して作ってくださっていました。スタッフさんが作り上げてくださった扮装やセットのおかげで『おそ松さん』の世界観に入り込めたので、スタッフさんには本当に感謝しています。
――英監督の作品への参加は今回で3回目となりますが、何か事前にお話はありましたか。
『好きにやっていいよ』の一言でした。これまでで信頼関係ができていたので、任せてくださったんだな、と思いましたし、だからこそ私も自分らしいチビ太ができたと思います。
今回はアニメがあったので、基本的に動きや口調はアニメから学ばせてもらいました。私自身も漫画やアニメを観るのが好きなので原作へのリスペクトを込めて役作りをしました。
――“信頼”という言葉も出ましたが、桜田さんにとって英監督はどのような存在ですか。
信頼して自由に演じさせてくださるので、英監督の作品に参加したら絶対に面白いだろうな、という確信があります。具体的には説明しづらいですが、これまでご一緒してきた中での感覚的なものですね。