「シャッタースピード」または「絞り(F値)」から考えるとベスト設定を見つけやすい!

飲み会の様子を撮影したいのか、室内で遊ぶ子供の写真を撮りたいのか、夜景を撮影したいのかによって、設定はまるまる変わってきます。まずはシチュエーションによって、「シャッタースピード」または「絞り(F値)」から考えてください。

室内で激しく遊ぶ子供の撮影であれば、1/200秒以上(できれば1/400秒程度)のシャッタースピードが必要となります。ですので、シャッタースピードを最優先に設定します。被写体は単独かつ明確なので、F値は最小でいいでしょう。残りは、ISO感度を、充分な明るさを確保できるギリギリまで上げれば、ベストな設定になります。

夜景の撮影であれば、ピントが合う範囲を広くすることを最優先に考えるべきです。F8が一つの目安になります。シャッタースピードは、それぞれの技術や、三脚などカメラを固定できるか否かによって、限界ギリギリまで遅くします。最後に、ISO感度を充分な明るさを確保できるギリギリまで上げます。
 

カメラの限界はセンサーが決める! 不満だったら買い換えしかない!?

いかがでしたでしょうか。使っているカメラによって、コントロールできない項目があるかもしれませんが、基本的な設定の考え方は理解できたのではないかと思います。

なお、どんなに設定を工夫しても、カメラの限界は存在します。カメラの限界を決めるのは、光を画像に変換する撮像素子(イメージセンサー)の大きさです。大きいセンサーを積んでいるカメラほど、1画素あたり多くの光を受け取ることができ、室内や夜間の撮影にも強くなります。

では、大きいセンサーを積んでいるカメラとはどういうものかというと、基本的に金額の高いものになります。スマートフォンのカメラ → コンパクトデジタルカメラ → ミラーレス一眼カメラ → DX規格のデジタル一眼レフカメラ → FX規格のデジタル一眼レフカメラという序列は、原則的に動きません。

コンデジでどんなに頑張ってもブレブレで画質の荒い写真しか撮影できないのに、デジイチで綺麗に撮影できる決定的な要因は、イメージセンサーの大きさを設定で覆すことが不可能であるからです。


もし、今回紹介したコツを踏まえても、どうにもうまく撮影できないとしたら、手持ちカメラの性能の限界です。もっとしっかり撮影したい! という思いが強いのなら、いわゆる「買い換え時」なのかも!? ワンランク上のミラーレスやデジイチを検討してみる価値はあると思います。