バブル世代と氷河期世代の間、1971~74年生まれの団塊ジュニア世代といえば、20~30代前半のプレッシャー世代には、直属の上司にあたる世代だ。親世代よりも若く、“先輩”というには年が離れている彼らと、どう接したらいいのか。距離感がわからないと悩んでいる人も少なくないはず。けれど、「週刊少年ジャンプ」をキッカケにすれば、上手な関係を築くことができる――そう語るのは、『団塊ジュニアのカリスマに「ジャンプ」で好きな漫画を聞いてみた』の著者で、自身も団塊ジュニア世代の岩崎大輔さんだ。
 

「団塊ジュニア世代」って、どんな世代?

『 団塊ジュニアのカリスマに「ジャンプ」で好きな漫画を聞きに行ってみた』
岩崎 大輔(著)
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『団塊ジュニアのカリスマに~』では、ヤフー副社長の川邊健太郎さんや、オイシックス社長の高島宏平さんなど、団塊ジュニア世代のカリスマたちにインタビュー。彼の子ども時代に「週刊少年ジャンプ」で連載されていたマンガを切り口に、それぞれの成功哲学を解き明かしている。そもそも、なぜ「週刊少年ジャンプ」をフックにしたのでしょうか?

「東日本大震災を除けば、祖父母世代の第二次世界大戦、親世代の全共闘運動のような共通体験が団塊ジュニア世代にはありません。でも、子ども時代には『北斗の拳』『キン肉マン』『キャプテン翼』を毎週の楽しみに、みんなが『週刊少年ジャンプ』を読んでいました。1968年に10万5000部で創刊された『週刊少年ジャンプ』は、1995年正月号で653万ん部を売り上げています。私たちにとって、『週刊少年ジャンプ』こそが世代の共通体験だったんです。だから、『週刊少年ジャンプ』をフックに取材したことで、世代のカリスマである彼らも、素の状態で自分の生きざまを語ってくれました」

 

取材を通じて見つけた、団塊ジュニア世代の特徴とは?

「どの人も、クールに振る舞いながらも、心の中にはアツいものを秘めている印象を受けました。それは、中高校生時代には、部活で水を飲まずに練習を続けるような、理不尽な状況にも根性で耐え抜く経験をしてきたことが影響していると思います。そういう旧来型の“昭和の美学”を背負う一方で、スマートフォンなどの最新のガジェットも使いこなせるし、若者的なクールさも理解できる。そんな柔軟さが団塊ジュニア世代にはあります。団塊世代やバブル世代に比べると、プレッシャー世代にとって付き合いやすい上司ではないでしょうか」