「私のほうから好きになり、アプローチを重ねて告白したらOKをもらえて付き合いはじめた彼氏。
年下の友人でも偉そうにせず、駅の改札で困っている人を見たら自分から声をかけるような優しいところに惹かれました。
友人たちには『競争率高そう』と言われていたけど、彼氏とは好きな映画俳優が同じで古い作品でも話ができたり、有名じゃないけど名作と思える作品について盛り上がったり、共通点があったおかげで心の距離を近づけやすかったと思います。
気になったのは、自分が嫌いな俳優について『何に出ても価値がない』ときつい言葉でこき下ろすことで、どう返せばわからず戸惑うときもあったけどまあいいかと流していました。
いざお付き合いが始まると、友達関係のときと同じように優しいし私の事情を優先してくれるし、楽しかったのですが……。
あるとき、共通の友人と三人で映画の話をして盛り上がった夜に『あいつ、趣味悪くない? ○○の演技を褒めるやつを初めて見たわ』と彼氏からLINEでメッセージが送られてきて。
三人でいるときは友人の話に笑顔で相づちを打っていたのに、この変わりようにはさすがにモヤっとしました。
『人の好みなんてそれぞれだから、私は○○さんが好きならそれでいいと思うけど』と返したら『えー、俺はついていけないかな』とそれからその俳優がいかにダメな演技をしているかを勝手に話しだして。
たぶん、いつもは笑顔で聞いている私に同意されなくてカチンときたのだろうなと思います。『面倒くさいな』と感じてしまい、彼氏への気持ちが揺れました。
好きだけど、自分と合わない他人の好みまで否定してわざわざ私に伝えてくるのは、ちょっと幼稚だなと感じます。
彼氏とは今もお付き合いを続けていますが、それ以来映画の話は何となく避けている自分に気がついたら、これでいいのかなと悩むときがあります」(女性/27歳/サービス業)
好きだし趣味も合うけれど、ほかの人の好みにわざわざ言及して同意を求める彼氏の姿は、相手をするのを億劫に感じます。
恋人であっても、おかしいと思うことはきっぱりと伝えるのが吉。
問題なのはそれを見てヘソを曲げる幼さで、何度も続くようなら正面から話し合う機会を作りたいですね。
何でも同意するのが恋人ではありません。「言わない」「求めない」も大切な境界線です。