「クールジャパン」といっても、軽い気持ちで海外にアプローチするのは反対
――VersaillesやKAMIJOさんは海外からの人気も高く、南米やヨーロッパなど文字通り世界中を周るツアーを行なっていました。いま「クールジャパン」というか、日本の文化を国をあげて輸出しようという動きが様々な形で議論されています。実際に世界中を見てきたKAMIJOさんの意見を伺いたいなと思います。
KAMIJO:海外の方々が日本の文化を受け入れてくださるのは、とてもありがたいことです。でも、実際に行ってみると、すごく限られた方がお出迎えしてくださるんですよ。その国を上げてすべての方に日本を知って頂いてるというレベルでは全然ないわけです。
まだまだ、もっと多くの人に日本の良さを知ってもらわないと、もったいないなと思います。それと同時に、Versaillesの活動当初、ヨーロッパでヴィジュアル系の人気が盛り上がっていて、そのあとアメリカ、アジアはもちろん南米もものすごく盛り上がっていたんです。けれども月日が経つ立つとどんどん淘汰されて、本当に良いものしか残ってないんです。
なので「クールジャパン」といっても、あんまり軽い気持ちで海外にアプローチしたりするのは僕は反対ですね。国内で実績を積んで、しっかりとした土台がある上で、日本の代表のつもりで行って欲しいです。ちょっと話題になるからといって気軽に海外に行ってしまうのは、日本の文化にとっては良くないと思います。
――例えば、ヴィジュアル系の海外進出に対して国が関わるとしたら、どういう形で支援したらいいと思いますか?
KAMIJO:日本の素晴らしいスタッフを全員海外に連れていけるようにしたいです。もちろん海外の方々も素晴らしいんですが、このヴィジュアル系というシーン自体が、アーティストだけじゃなくて、それを囲むすべてのスタッフの方々が、優れてると思うんですね。そういう方を全員海外に連れていけることで、日本のヴィジュアル系の素晴らしさが伝えられると思います。そういうところに、もし予算があるなら使えたらいいんじゃないですかね。
――現状ですと世界ツアーに連れて行くスタッフは少数精鋭みたいなかたちにならざるをえないのでしょうか。
KAMIJO:きっとどんなアーティストさんでもなるべく少数でっていうことになっていると思います。他にも楽器などの機材も飛行機での輸送は制限があるので、現地で借りるような状況になっていますね。
ヴィジュアル系というシーンは本当に素晴らしいんです。音楽だけだったらミュージシャンだけで成立しちゃうと思うんですね。でもヴィジュアル系シーンっていうのは本当にミュージシャンだけじゃなくて、ヘアメイクさんであったりカメラマンさんであったり、いろんなアーティストがひとつの楽曲をより良く聴かせるために携わってくださっていている。
どんな音楽でも多くのスタッフの方が関わってらっしゃいますが、このシーンはその関わりがより深いんじゃないかな。他のシーンより一致団結しているシーンだと思うんです。そう思える事がヴィジュアル系の一番素晴らしいところです。この場を借りてこのシーンに関わっているすべてのスタッフの方に「ありがとうございます」と言いたいです。これからも一緒にヴィジュアル系を盛り上げて行きましょう。
【リリース情報】
8月28日(水)発売
KAMIJO ソロデビューシングル
『Louis 〜艶血のラヴィアンローズ〜』
【初回限定盤 Type A】[CD+DVD]
¥1,890-(税抜¥1,800-)
SASCD-061
[CD]
1.Louis ~艶血のラヴィアンローズ~
2.Grazioso
[DVD]
1.Louis ~艶血のラヴィアンローズ~(Music Movie)
2.Grazioso(Music Movie)
【初回限定盤 Type B】[CD+DVD]
¥1,890-(税抜¥1,800-) / SASCD-062
[CD]
1.Louis ~艶血のラヴィアンローズ~
2.Grazioso
[DVD]
スペシャルロングインタビュー / Music Movieメイキング / レコーディング風景 / 楽曲解説等
【通常盤】[CD only]
¥1,260-(税抜¥1,200-)/ SASCD-063
[CD]
1.Louis ~艶血のラヴィアンローズ~
2.Grazioso
3.幻想トリアノン
4.Louis ~艶血のラヴィアンローズ~ [Instrumental]
5.Grazioso [Instrumental]
6.幻想トリアノン [Instrumental]