「夫は市内でも有名な企業に勤めており、同じ正社員でも小さな会社の事務員をしている私とは収入に大きな差がありました。

子どもが生まれてからは、子守りをしたくないときなど『俺のほうが稼いでいるのだから、お前がもっと頑張れよ』と平気で言うようになり、ストレスだけど何も言い返せなくて。

反抗しない私に調子に乗ったのか、夫は二人目が生まれて以降はほとんど家事もしなくなり、子どもたちの学校行事も全部私が有給休暇を取って対応するようになりました。

そんな姿に子どもたちも違和感を覚えたのか、大学進学で家を出るまでずっと私の味方をしてくれたのは本当にうれしかったです。

離婚をずっと考えていた私は『子どもたちが家を出るタイミングで』と決めており、それはある日の夜に訪れました。

次男の入学式に夫とふたりで参加した日、長旅から帰宅した夫はスーツケースを放り投げて『じゃ、俺は寝るから』とさっさと寝室に行こうとして。

その瞬間に私のなかで何かが切れ、『ちょっと待って』と呼び止めました。