――若いバンドが世に出てきづらい理由ってなんだと思いますか?

MiA:中堅がずっとそこに居座り続けてるっていうのは大きな要因ではないですかね。上がつっかえてるから下も中々上がってこれないというのはあると思います。

後は若手を育てる事はそれなりのリスクもあるのでキャリアと実績がまだ無い若手を育てよう! って動きが前程レコード会社も事務所も積極的ではないなと感じてます。

勿論、「このバンド人生賭けて売り出そう!」とレコード会社や事務所の人間の熱意を引き出せる人材が少ない、予算的な問題も大きいって言うのも大きな要因かと。若手を育てるならある程度キャリアも実績もある人で安定のあるビジネスをしよう。って傾向にあるなぁと僕自身は感じてます。

――厳しい時代ですよね。

MiA:だけど、僕はヴィジュアル系は恵まれてる方だと思うんですよね。ヴィジュアル系じゃない普通のロックバンドとかの現場もほかの仕事で行ったりしてるんですけど、動員やセールスも結構厳しいようで。

そもそも売れて行き方が違うんですよ、普通のバンドとヴィジュアル系って。ヴィジュアル系だと動員が付いてからメジャーデビューという流れなんですけど、ロックバンドの場合は元々の動員が例えば5人くらいでも、レコード会社やプロデューサーたちの目について「売れる!」と思えば投資してもらえて、人気が出るケースも多いじゃないですか。そういう部分が根本的に結構違うんですよね。

――たしかにそういった理由で他のジャンルからヴィジュアル系にくるバンドも少なくはないですしね。逆にMiAさんが他のジャンルに行こうとは思わなかったんですか。

MiA:まあドコへ行っても結局は自分次第だと思うんで。「今のシーンは駄目だ」って言う人間がいつの時代でも一定数いますが、「その前に自分次第でしょ?」って。そうやって逃げ道を作って言い訳をするから、結局その人は抜け出せないわけであって。どの世界でもそういった傷の舐め合いみたいな連中がいて、そのダメさに気づいてる人がポンっと頭ひとつ抜けていくんだなって。

そうじゃなくて自分を変えていけば環境も変わっていくと思うんですよね。自分が優秀であれば良い人が集まってきて良い仕事ができる連鎖がおのずとできていくんだと思います。