ジャンボシウマイ誕生と人気の秘密
披露宴での演出がわかったところで、ジャンボシウマイについて、広報の柴田さんと、ウェディングプランナーの築地さんにお話を伺った。
柴田さんは、「崎陽軒の新鮮なシウマイ」や、「ひょうちゃん」についてのキニナルでもご案内していただいたので、今回はウェディング専門スタッフの方にもご登場いただいた。
拡大画像表示
ジャンボシウマイの演出は2004(平成16)年から始まり、年間でおよそ100組のカップルが入刀するという。ジャンボシウマイを目当てで披露宴会場に選ぶカップルも多く、崎陽軒で披露宴を行う9割の人が取り入れている。
「ケーキの入刀もできるのですが、シウマイの方が断然盛り上がりますね。新郎新婦もそうですが、ゲストの方を喜ばせたいと思う気持ちで取り入れる方が多いです」と築地さん。
崎陽軒本店は、1996(平成8)年のオープンから「横浜の名物、名所を創造したい」という思いで、ウェディングも一環と考え、崎陽軒ならではの思い出に残るひとときを提供し始めた。
ここで、ジャンボシウマイの誕生のきっかけを聞いてみた。「崎陽軒らしい演出ができないか」と思案していたところ、二次会で宴会場を使ったお客様に「シウマイでケーキを作れないか」と相談されたことから、ケーキ入刀の代わりとなる、ジャンボシウマイの案が浮かび、試行錯誤して作ったそうだ。
中国の結婚式の風習では、大きな桃まんじゅうの中から小さな桃まんじゅうを出し、列席者に振る舞う。これは子孫や両家繁栄との意味がある。崎陽軒でも桃まんじゅうの演出はあるのだが、これをシウマイでやってみせた。
拡大画像表示
どのような素材で作っているか聞いてみると「グリーンピースは色づけされたマジパンなんです。ジャンボシウマイは点心師(点心を作る職人)が半日かけて作っています。
中身は特製シウマイです。弊社は冷めても美味しいシウマイが特徴ですが、温かいうちにお召し上がりいただけるので、味わいも満足いただけると思います」と柴田さん。
拡大画像表示
特製シウマイは(12個入1250円、6個入り650円など)、通常の昔ながらのシウマイ(15個入550円など)よりも値段が高いが、貝柱の量も多くうま味が凝縮されている。
ちなみにジャンボシウマイの3サイズは、中サイズ200×200mm、大サイズ250×230mm、特大サイズ300×300mmがある。
ジャンボシウマイの外側の作り方も尋ねたが「申し訳ありません、企業秘密で・・・」とのこと。門外不出の崎陽軒の製法がほかに真似されては、はまっ子としても悔しいと思い、引き下がったが、やはりキニナルので「あの・・・外側も食べられるものなのですか?」と質問したところ「食べられます」と柴田さん。
ということで、特別にカットしていただいた。
値段の方もキニナルが、ジャンボシウマイの外側は1万500円~でシウマイ1個につき150円、サービス料が10%となる。
例えば60人分(シウマイ2個×60人分120個)を用意すると、4万590円となる。
そこで通常のウェディングケーキ入刀の値段を調べてみると、一般的な婚礼対応のホテルや式場では5~9万円くらいが多かった。参列者1人につき1000円がおよその相場のようで、60人で6万円という計算だ。
ケーキと比較すると、目を引くジャンボシウマイの4万590円はコストパフォーマンスがとても高いのではないだろうか。
お話の途中から、宴会部の大友課長代理にも加わってもらった。
「ウェディングのお客様は、たくさんの婚礼に出席されたことのある目の肥えた方々です。料理の味わいと、立地で選んでくれる方が多いですね。その中でもジャンボシウマイが横浜らしい演出でよかったと、婚礼が終わった後に改めて嬉しいお声をいただきます。長寿のお祝いや新入社員の決起会などでも使われる方がいて、大変喜ばれていますよ。真の適正価格でサービスすることを心掛けていますので、ジャンボシウマイで盛り上がっていただければ嬉しいです」
婚礼以外でも注文できるとは意外であった。シウマイは30個から受け付けているので、この値段であれば、小さな宴会でサプライズ登場させるのも面白いかもしれない。
取材を終えて
実際の披露宴の様子も見たくなり、どなたかに写真を借りられないか、崎陽軒さんにお願いしたところ、手配してくださった。
実際の披露宴中の様子だ。幸せが滲み出ているお二人の写真は、ケーキ入刀よりも数倍印象に残る。
婚礼を考えている方は、心と舌に残るジャンボシウマイを体感して、ぜひ横浜らしい披露宴にしてみてほしい。
※本記事は2013年4月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。
横浜のディープな街ネタを毎日更新中!
ユーザーから投稿された「キニナル」情報を検証すべく「はまれぽ」[ https://hamarepo.com/index.php ] が体を張って調査。
「横浜最強の激辛チャレンジメニューに挑戦!」「横浜で一番美味しい道草はどこの道草!?」など、横浜のマニアックな情報をお届けします!