「私自身は昔から恋愛に淡白なところがあって、自分から誰かを好きになってアプローチするとか付き合うとか、そういうことはあまり考えていませんでした。

こんな私と仲のよかった男友達から『素でいられるから楽しい』と告白され、付き合ううちに私も好きになったのですが、周りの友人たちのようにイチャイチャするような自分にはやっぱりなれなくて、彼氏が不満を持っているのはわかっていました。

何とかしなければと思っているうちに彼氏から『ほかに好きな人ができた』と言われ、聞いてみたら私に隠れてずっと会っていた女性がいたらしく、ショックだったけどそんなことにも気が付かない自分が悲しかったですね……。

すぐに別れてもう二度と交際はごめんだ、と思っていて、元彼のことは忘れるよう努力していたつもりです。

それが、ある日突然元彼から『久しぶりに会わないか』とLINEが来て、週末にお茶だけしました。

一年近く会っていなかった元彼は相変わらずの姿で懐かしかったけど、付き合っていたときの浮気を謝られて苦い思いが蘇り、『そういうことは話したくない』ときっぱり返すと『忘れられなくて』と言われ……。

当時の浮気相手だった女性とは結局うまくいかなかったらしく、『何だ、寂しくなったから連絡してきただけか』と思うと一気に関心が冷めました。

LINEでメッセージをもらってから会うまで、心のどこかで付き合う前の友達の状態に戻れることを私は期待していて、でも元彼のほうはまた交際を望んでいる雰囲気で、すごく居心地が悪かったです。

友人に話すと『その人ちょっと図々しいよね』と言われ、その通りだと思いました。

元彼とよりを戻すなんてまったく考えられないし、友達関係への未練はあるけど叶わないのだな、と改めて感じて、元彼とはそれ以来連絡が来ても返事をしていません」(30歳/営業)

恋愛関係への未練ではなく、それ以前の友情を取り戻したいと願っても、相手が同じ気持ちでなければ無理ですよね。

一度友情を超えて恋人になると、「その前」の状態はかえって距離の取り方が難しく、友達関係の復活は相当の努力がいるのではと感じます。

「元彼以前」にはなれないとわかったことは収穫で、こんな未練も潔く捨ててしまうのが自分のためといえます。

プロフィール:37歳で出産、1児の母。 これまで多くの女性の悩みを聞いてきた実績を活かし、 復縁や不倫など、恋愛系コラムライターとして活躍中。「幸せは自分で決める」がモットーです。ブログ:Parallel Line