「音楽」が「記憶」を繋げる物語
映画のタイトル「リメンバー・ミー」は、劇中で重要な鍵を握る曲の名前。
劇中では、「リメンバー・ミー」の他にも様々な曲が歌われる、ピクサー作品でも非常に珍しいスタイルをとっています。
ーーピクサーで音楽がここまで重要な役割を担う作品は初めてですが、なぜ音楽をフィーチャーしようと思いましたか。
リサーチをしていく上で脳の中の「音楽」と「記憶」の神経的なつながりを知っていきました。
ある音楽を聞くと、誰と居たかといった場面がはっきりと浮かびますよね。
特に若い時に聞いた音楽を聞くと、ある特別な特定の場面が浮かんだりすると思います。
今回は「記憶」というものもとても大切なテーマになっていて、音楽によってある記憶が呼び起こされると。
それが自分の気持ちを大切な人に表現していく、表現することによって関わりを持っていく、そういう関わりにとって重要になってくると思ったので、音楽を重要なものにしました。
エイドリアン共同監督は『リメンバー・ミー』の劇中歌のうち3曲の歌詞を書きました。
ーーエイドリアンさんは今作の曲の歌詞を書くとき、どのようなことを意識して書きましたか?
歌詞を書くときはいつもその曲を歌っているキャラクターが歌っている時に何を感じているのかを考えています。
その歌詞がその気持ちを表現するのを助けているか、そこに焦点を当てているかを考えていました。
私が作った歌はミゲルが歌っていることが多かったので、ミゲルはそこで何を得ようとしているのかを反映させようと考えていました。
例えばそれが緊張だったり、ワクワクした気持ちだったり、勇気だったりがあるわけですが、そういうものを掴もうとして書きました。