アンコールパートでは、アコースティックアレンジでカバー曲を3曲披露するというユニークな試みで楽しませてくれた。

「みんなは運命とか信じる?」(Ryuji)

鳴風と談笑しつつ、そんなはにかんだような曲振りから歌われたコブクロ『赤い糸』では、歌詞世界をなぞるようなRyujiの声に、誰もが持つ普遍的な恋の思い出がグッと掴まれる。筆者の近くにいた女性が、目を潤ませて目頭をぬぐっていたのが印象的だ。

イルカの『なごり雪』では音と音の間のブレイクまでも音楽にするような、情感あふれる歌唱で魅せ、ラストはhide with Spread Beaverの『ROCKET DIVE』。ファンのクラップやパーカッション、アコースティックベース・ギターが鮮やかにRyujiの声を彩り、多幸感に会場が包まれた。

更にこの日は、大歓声に応えてダブルアンコールパートも! HAKUEIがツアー初日が誕生日だったRyujiのためにサプライズでシャンパンを持って登場し、「今日をロックスターRyujiの誕生日とします!」とコメント。アコースティックパートに酔いしれていたファンのテンションもまた一気に上昇して、『日本』『Black & Black』へとなだれ込む。

最後の一音まで全力をぶつけ、ラストにやりきった表現でその場に膝をついたRyujiの姿は、まさしく“ロックスター”然としていた。

「またお会いしましょう!」といたずらっぽい笑顔を残し、Ryujiがステージを去った後も、会場にはしばらく興奮したざわめきと拍手、高揚感が満ちていた。佐藤流司の魅力は、もはや劇場やカメラの前だけにとどまりきらない。こうして私たちは、2018年のロックシーンの“ラグナロク”を目撃したのである。


~セットリスト~
1:アイリス
2:日本
3:ジセイノク
4:Scarlet Syndrome
5:unlost
6:ピンクスパイダー(Cover)
7:凶星エクスタシー(Cover)
8:Black & Black
9:パラノイド・スター
10:Browbeat

〇アンコール
11:赤い糸(Acoustic cover)
12:なごり雪(Acoustic cover)
13:ROCKET DIVE(Acoustic cover)

〇ダブルアンコール
14:日本
15:Black & Black

<Extra“Ragnarök”~Welcome to after party at 野音~>
2018年5月3日(祝・木)東京・日比谷野外大音楽堂
[オフィシャルサイト先行]
3月27日(火)15:00〜4月1日(日)23:59 オフィシャルサイトにて受付

[一般発売日]
4月14日(土)10:00〜各種プレイガイドにて

1st LIVE DVD『The Brow Beat Live Tour 2018 “Ragnarök” at EX THEATER ROPPONGI 2018.02.04』
2018年4月13日(金)発売
TMLV-0007 ¥4,074+税

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