それでも離婚を切り出したのは「今を逃せば二度と言い出せないだろう」と焦ったからで、次男の専門学校入学が決まってから数日後、
「ひとりになりたいので離婚してください。離婚が無理なら別居でもいい」と、リビングでニュースを観ていた夫に言いました。
怒るだろうと想像していましたが、意外にも夫は静かな様子で「俺も考えていた」と返し、夫も別々に暮らすことを望んでいたと初めて知りました。
「今すぐ離婚だとあの子たちに影響が出るかもしれないから、別居で」と夫が言い、「子どもたちはとっくの昔に私たちの関係は諦めているのに」と内心では思ったけれど、それは伝えず。
釣りや登山など、家庭を放置して楽しんできた趣味がある夫は、「俺は物が多いからこのままこの家に住みたい」と言い出し、さすがにカチンときて「私を追い出すなら新しく借りるアパートの家賃を半分は出してほしい」と返したら渋々OKしましたね……。
お互いに収入があるので生活には困らないけれど、子どもたちの授業料などをどう負担していくか話し合い、今は私がアパートでひとり暮らしをしています。
離婚についてはこれから決めていくことになりますが、引っ越しを手伝ってくれた次男は「あの人、ひとり暮らしなんて無理でお母さんに泣きついてきそう」と言っており、順調に進むかはわかりません。
それでも夫と離れたことが何よりもうれしく、いまだこんな状態なのは虚しさも感じますが、家にいた頃と違いのびのびと友人たちと会う時間も楽しんでいます」(50歳/公務員)
「子どもがいなければもっと早く離婚していたかも」とこちらの女性は話していましたが、夫婦がお互いに離婚のタイミングをはかっていたことにはもの寂しさも覚えます。
ですが、何年一緒にいても良い関係を構築できないまま終わる夫婦は決して珍しくなく、むしろ離婚できる機会があってよかったと言えるケースもあります。
別居であっても、窮屈なつながりから解放されるのが自立の第一歩。
離婚をスムーズに進めるために、これからは自分の足で生きていくことに集中したいですね。