そのホットケーキは、4枚切りのパンか、それ以上の厚みがあった。しかもメレンゲか、マシュマロのようにふっくらとしていて、ふわふわだった。

3月19日、銀座6丁目にオープンした「椿サロン銀座」の「北海道ほっとけーき」である。

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小麦粉、小麦のデンプン、卵、てんさい糖、海の粗塩にいたるまで、すべて北海道産の素材を使っていることから「北海道ほっとけーき」と命名。天然素材だけで作った、素朴で、奥深い味わいホットケーキであった。

これほどふっくらと焼きあがっているにも関わらず、ベーキングパウダーなどの添加物を一切使っていないという。なぜそんなことが可能なのか。

以前、養鶏家が営むケーキ屋を取材したことがある。富山県にあるその店では、ベーキングパウダーを使わずにシフォンケーキを作っていた。ふくらし粉を使わないと膨らまないものだと思っていたが、その店のシフォンケーキはキメが細かく、ふわふわだった。「新鮮な卵の白身をしっかりと泡立てれば、添加物に頼らずともふわふわのスポンジケーキが作れる」とその店のオーナーに教えてもらったものだ。

「椿サロン銀座」ではどのようなレシピで「北海道ほっとけーき」を作っているのか詳らかでないが、まるでメレンゲのようなホットケーキを焼いていたのだった。

 

焼きあがったホットケーキにホイップクリームを添えればできあがり。