魔法にかけられるシーンは何度も観た

新木優子 撮影/奥田耕平

──新木さんが演じられたシンデレラは、世界中でいろんな方が演じていらっしゃることもあり、難しい部分もあったのではないでしょうか。

新木 演じる前は不安や緊張があったんですけど、実際現場に入って、衣装を着て、ウィッグをつけて演じることがすごく楽しかったです。自分らしく、福田組らしく、その場所にいられたらいいな、というナチュラルな気持ちで演じられたのですごく楽しかったです。

──衣装と言えば、本当に豪華絢爛な。

新木 本当にすごいクオリティで。飾りひとつとっても、こだわりが詰まっている衣装なんですよね。 シンデレラの衣装も好きだったんですけど、キャラクターによって飾りが全然違ったりして、ほかの役の方の衣装もちょっとうらやましくなるぐらい素敵だったな、と思います。

──シンデレラは王子様とのダンスのシーンもありました。

新木 初めての経験だったことと、重い衣装を着て、ガラスの靴を履いて踊っていたので難しかったですね。

『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』

──ガラスの靴の素材ってどういったものだったんですか?

新木 硬いクリスタルの素材のものと、遠目から見てもガラスに見えるクリアで足になじむ素材と2パターンありました。どちらでも踊ったんですけど、すごく大変で。アンサンブルの方たちはフルサイズでずっと踊ってらっしゃったので、すごいな、と思いました。所作一つでも見え方が違うようなダンスだったので。

──しかしシンデレラも本当に違和感がなく。

橋本 シンデレラがともすると一番難しい説ありますよね 着こなすのが難しいのと、あとやっぱり、ボロボロの姿からドレスに変わるときの印象的なシーンが本当に良くて。先にドレスのシーンを撮っていたので、後からズタボロ見て「あっ、結構しっかりぼろぼろに作りこまれてる…」って。

新木 ボロッボロでした(笑)。

橋本 そのコントラストがよかったです。 あとシンデレラは髪色が一番難しいですよね。どうしてもブロンドが海外の人のイメージになってしまうので。

新木 それも絶妙な色に仕上げていただきました。根本も少し黒を混ぜてなじませたりとか。

橋本 メイクも本当にはまってて、ピッタリだった。

──本当ボロボロの服から変わる瞬間は、女子全員の憧れの瞬間ですよね。

橋本 ねー!

新木 魔法がかかるところは何回も巻き戻して見ちゃいました(笑)。

橋本 舞踏会のシーンが終わったあと、「戻っちゃった、ずっとそのままでいてくれよ」と思っていました。ドレスの新木さんが綺麗すぎて。

岩田 この現場は本当に眼福でしたね。素晴らしかったです。みなさんのハマり具合もそうですし、そのキャラクターに見えました。映像で見る以上に現場で、それを感じられたのは、すごいことだな、と思います。大ハマリ役だったと思うし、逆に他に誰がやるの?と思います。

橋本 本当にそう! いないよねっていう。

岩田 赤ずきんもそうだけど。

橋本 いや……赤ずきんのほうができると思う。シンデレラのほうが本当に難しいと思います。