クラウドソーシングが「働く」ことの概念を変える

イベントは秋好氏と長沼氏による対談形式の講演。『時間と場所にとらわれない働き方』をテーマに、テリー植田氏の司会のもとで話が展開していきました。

自宅兼事務所で仕事に取り組み、オンラインで外部に仕事を依頼することもあるという長沼氏。クラウドソーシングについて「働き方、そして経営論を根本から変える」ものとし、今後新しい働き方の一部として一体化していくだろうと考えを語りました。

確かに私も会社員を辞めてから、それまで持っていた「働く」ということの概念が変わったと感じます。フリーランス、あるいはSOHOなどは一般に広がり、会社員だけが働く手段ではなくなっているのでしょう。
『満員電車にサヨナラする方法』にも、こんな一文が書かれていました。

「これからは、働く人が、自分の得意なこと、自分のやりたいことをつきつめて、自分の仕事や収入を自分で決めることができるようになるはずです。」(本著抜粋)

個人が自由な働き方を、自ら選び実践する社会。そんな未来が目前に迫っており、その実現のためにランサーズが存在する。そんな思いで、秋好氏はクラウドソーシング事業に取り組んでいるのではないでしょうか。
 

自由な働き方を手に入れる

実際に秋好氏自身も、半日カフェで仕事をするなど「時間や場所にとらわれない働き方」を実践しているとのこと。会社でも「クラウドソーシングDAY」を設け、社外勤務を促進しているそうです。

実は私も、今回本著で「ランサー事例」として取材を受けました。独立するまでのストーリーや考えなどを取り上げて頂いていますが、やはり働くことにおける制約は、時間・場所などを含めどんどん無くなっていると感じています。

さらに今後は、取り組める「仕事の内容」もまた自由で幅広いものとなっていきそうです。ランサーズで発注されている仕事はライティングやデザイン等の仕事が多いようですが、秋好氏はよりリアルな仕事も増やしていきたいと構想を語ってくれました。具体的にはハウスキーピングを例に挙げていましたが、より身近なところにニーズがあるのかもしれません。このことは、本著でも触れられています。

「いままでそれが仕事になるとは思ってもみなかった分野で、ビジネスが生まれるかもしれません。」(本著抜粋)

この一文を読み、ワクワクしてしまいました。確かに日々の生活の中で、「困ったな」「なんとかならないかな」と思うことは多々あります。それらを、クラウドソーシングを通じて他の人の力を借りることで解決できるのであれば、可能性は無限にすら感じます。とりあえず私は、「それなら、マラソン大会で荷物番をお願いしたいな。」なんて思ってしまいました。