「娘が幼稚園に通っている頃、スイミングスクールに通っていました。そこで知り合ったママ友は、別の幼稚園だけど娘さんが我が子と同い年で仲良くなり、よく話していました。
ママ友はおっとりした雰囲気でいつも清潔感のある服装、娘さんも元気いっぱいな声でいつも挨拶してくれて、『いいご家庭なのだろうな』と勝手に思い込んでいたのですが……。
そこのスクールの先生はいわゆる細マッチョのイケメンで、その女性とも『かっこいいよね』といつも話題にしていたのですが、驚いたのがバレンタインのとき。
いつもの時間に駐車場で会ったけれど、ママ友はそわそわした様子で落ち着かず、手にしたバッグを気にしている様子でした。
『どうかしたの?』と尋ねると、『◯◯先生にチョコレートを渡したいのだけど……』と顔を赤くしたママ友は答えてくれて、『あ、お世話になっているものね』と普通に納得しました。
私なんか何も用意していない、と自分を恥ずかしく思ったそのとき。
『教室が終わるまで待たないと、渡す時間を作れないと思うの。あなた、申し訳ないけれどうちの子を預かっていてくれない?』とママ友に言われてびっくり。
教室が終わって解散のときにいつも先生とは言葉を交わす時間があるから、そのときに渡すのだろうと私は想像していたのですが、どうやらママ友は『ふたりきりで話したい』と思っていたようで……。
『預かるのは全然構わないのだけど、先生の都合がいつつくかなんてわからないし、ずっとここで待つの?』と尋ねると、『そうよ。◯◯先生は人気があるからほかのママさんたちも狙っているの。負けていられないから』と、今度は鼻息荒く言い出したのでまた驚きました。
以前からその先生に熱を上げているのは感じていたけれど、自分は結婚しているしあくまでも子どもの習い事の先生として、割り切ってのことだろうと私は思っていたのですね。
ママ友を見ていると完全にアイドルの追っかけ状態で、用意したチョコレートも有名なブランドの限定品、かなりがんばっているのがわかりました。
私がいてお子さんを預けられると思うからこんな行動にも出られるのだろうなと思ったけれど、普段の様子と違って『女』を全開にしたママ友はちょっと怖かったですね……」(32歳/配送)
子どもの習い事の先生に好意を持つ、というケースはたまに見聞きしますが、我が子をママ友に押し付けてまでふたりきりの時間を狙うのは、さすがにやり過ぎではとも感じます。
結婚しているのならなおさら、配偶者以外の男性に執心する自分を見せるのは控えたいもの。
その熱意がどんな方向に育つのか、先を考えると恐怖を覚えます。