ユーザーから投稿された「キニナル」情報を検証すべく「はまれぽ」が体を張って調査!
今回のテーマは…
<横浜のココがキニナル!>
横浜名物「サンマーメン」。お店によって味はいろいろですが、オリジナリティ溢れるお店やリーズナブルなお店など変り種が知りたいです(suzukaさんのキニナル)
個性的なサンマーメンを求めて
かつて横浜の港町で、まかない食として愛好されていた麺類にルーツを持つといわれる「サンマーメン」。正式な定義というものはないが、具材にもやしが使われていることと、スープにとろみのあることが特徴といったところだろうか。
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決まりがないということは、それだけオリジナリティも打ち出しやすいということ。そこで、見た目のインパクトやユニークな物件を探し、各店に連絡をしてみた。
ところが、意外と取材拒否というケースが多く、「常連に迷惑をかけたくない」「1人でやっているので手一杯」などという返答が少なくなかった。
したがって、これからご紹介する店舗は、あくまで一例であることをご了承いただきたい。それでも、それぞれ個性的で、思わず足を運んでみたくなること間違いなし。「具にこだわっている」「価格がリーズナブル」「愛情たっぷりの店主がいる」店舗を、それぞれ1軒ずつピックアップしたので、順番に巡っていってみよう。
もやしなしのサンマーメン!? 南区「栄来軒NOW」
最初に訪れたのは、以前からキニナっていたこのお店。横浜市営地下鉄吉野町駅を出てすぐ、吉野町交差点の一角にある。
店名が見当たらず、「サンマー麺にこだわった店」とだけ書かれている。
外観からして期待できそうだ。それにしても、何に対してこだわっているのだろう。その答えは、のれんをくぐると明らかになった。
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創業1966(昭和41)年、「栄来軒NOW」のご主人である高岡さんによれば、メニューの右端にある1番の「三生碼麺(サンウーマーメン)」こそが、発祥当時のサンマーメンなのだとか。
具は、「白菜」「シイタケ」「豚肉」の3つだけ。野菜の千切り、乾物の取り扱い、肉の下ごしらえを同時に学ぶことができるので、新米の料理人が練習をかねて、まかない料理に出していたとのこと。
ということは、一般のサンマーメンでよく見かけるもやしは使われていなかったことになる。その点についてたずねてみると、「もやしはね、戦前までは、冬の間しか出回っていない野菜だったんです。『成田食品』という会社が戦後に品種改良をしてね、それで一年中流通するようになってきた。だから、それ以前のサンマーメンに(夏でも)もやしが使われているというのは、つじつまが合わない」と話す。
ちなみに、このもやし革命以後のサンマーメンが、「2番」のメニュー「生馬麺」となる。ほか、合計5種類の味が楽しめるのが、同店の特徴だ。
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元祖三生碼麺(800円)を頼んでみた。
鶏ガラをベースにしたスープが、なんとも優しい味。具は前述の3点のみで、インパクトこそ少ないが、飲んだ翌日などには、この穏やかなサンマーメンが欲しくなる。
なお、店名の「NOW」とは、父親から「栄来軒」を継いだ高岡さんが、「常に伸びるように」という願いを込めて加えた屋号なのだという。