新宿で「歌舞伎」を上演する中村勘九郎(左)と中村七之助 (C)エンタメOVO

 松竹5月公演「歌舞伎町大歌舞伎」記者懇親会が23日、東京都内で行われ、出演者の中村勘九郎、中村七之助、中村虎之介、中村鶴松が登場した。

 父である十八世中村勘三郎の遺志を受け継ぎ、新しい挑戦を続ける勘九郎と七之助が、歌舞伎町の名前の由来でもある「歌舞伎」を、新宿・歌舞伎町の劇場で上演し、新宿の街を盛り上げる本公演。

 演目は、舞踊「正札附根元草摺」「流星」のほか、落語の「貧乏神」を題材にした新作歌舞伎「福叶神恋噺」と見応えのある公演になっている。

 勘九郎は、「歌舞伎町で歌舞伎ができて、とてもうれしいです。以前、(中村)獅童さんが人間の欲と野望が渦巻く歌舞伎町という場所で歌舞伎を上演されていて、歌舞伎に合っているなと思って、いつか新宿の地区でやりたいなと思っていました」と喜びのコメント。

 コンセプトについては、「僕らのホームの歌舞伎座でやるのと演出を変えずに、歌舞伎町という特殊な場所で、歌舞伎の持っている魅力や底力をぶつけてみようと思い、今回のラインアップになりました」と語った。

 「歌舞伎町」にまつわる思い出話を求められた七之助は、「お兄さん(勘九郎)と僕たち後輩、何十人でロボットレストランに行きました。舞台が真ん中にあって客席が対面だったので、僕たちは一列に並べなかったのですが、向こうの(役者仲間の)人たちが騒いでいる姿がとても滑稽で…。歌舞伎の役者さんは『盛り上がれ』と言ったら、一般のお客さんの10倍ぐらい盛り上がるので、面白い人たちだなと思いました」とエピソードを披露。

 勘九郎は、「ホストのオーナーが友達にいて、ホストクラブに男だけで行きました。あの人たちは、男にもちゃんと命懸けでコールしてくれて。これ楽しいなあ、女の人だったらハマッちゃうかもしれないなというのはありました」と話して会場を沸かせた。

 舞台は5月3日から26日、新宿・東急歌舞伎町タワーのTHEATER MILANO-Zaで上演。