節約目標は給与の3%より少なくて大丈夫
とはいえ、「消費税が3%上がったのだから、給与の3%節約するのか」とおびえる必要はありません。消費税がかからない出費がいくつかあるからです。たとえば、
・所得税や住民税
・健康保険や年金保険料(社会保険料)
・賃貸なら家賃
・貯金している分
は消費税がかかる買い物にあたらないため、節約のカウントから除外できます。先ほどの例でいえば、所得税や住民税、社会保険料を引いた金額(銀行に振り込まれる手取り額)が16万円としていました(20万円くらいの給与の場合3万円以上引かれて実際の手取りになります)。
家賃も消費税がかからない例外的な出費です。先ほどの人が5万円のワンルームマンションを借りているならこれも消費税はかかりません。貯金ゼロとすれば、実際の消費税の影響は11万円分にしかかからないわけです。
同じ金額でやりくりをするのであれば、この「消費税がかかる分」の2.6%が消費税8%に合わせた節約目標ということになります(先ほどの4200円を手取りに占める割合で計算してみると3%より少なくなる)。例として紹介しているケースでは11万円の2.6%つまり2860円ということになりました。
皆さんも「自分の消費税がかかる自由な金額」を計算し、2.6%をかけ算してみてください。本当の節約目標が見えてくるはずです。
どかんと大きく削るなら「ムダな固定費」をつぶす
3000円前後のコストカットというと、買い物や食事をガマンするイメージが浮かびますが、それより簡単にできる方法があります。それは「固定費」のカットです。
クレジットカードの明細と銀行の預金通帳の取引履歴を数カ月分チェックしてみましょう。「昔会員になったけど、もう一度もログインしていない会費」とか「最近割安のプランが出たが昔のままにしている携帯電話のプラン」などが2~3件みつかればしめたもの。解約や変更手続きをすれば、あっという間に数千円のカットになります。
解約は手間もかかって面倒なので、サボりがちですが、積もり積もって何千円もムダなお金を払っていることがあります。消費増税分と同じ額の固定費を削ることができれば、消費税があがっても買い物を今までどおり楽しめることになります。いいチャンスですから、ムダなコストを徹底的に削ってみましょう。