1.「メンバー1人1人に感情移入しやすいこと」
ドラマの登場人物って、視聴者が”理想とするもの”を描いていたりしますよね? そうすると彼らに人間味を感じることが出来ず、感情移入するのが難しくなってしまいます。
『NCIS』メンバーもどこか理想を形にした部分がありますが、なぜかすごく親近感を持てるんです。
そんな彼らが人並みに恋をしたり、仕事で悩む姿にはすごく人間味を感じられ、つい感情移入してしまうことがあります。
メンバーの1人であるディノッゾは「誘惑しろ」という命令で近づいたターゲットを、本気で好きになり結婚まで考えるように。ですが捜査官であることや仕事に関しては打ち明けていないため、嘘をつき続けるか苦悩します。
私たちも「嫌われたくない」という理由で秘密を隠し続けるかで悩むことがあるはず。
現実の世界でも起こりえる身近な苦悩や喜びを登場人物から感じさせることで、彼らを”理想像”としてではなく”人間味のある1人の人”として見るようになります。
これが感情移入させるための布石の1つであると言えるでしょう。
2.「仕事関係や環境が、私たちが理想としているものであること」
社会人で不満を持っていない人は、少ないのではないでしょうか?
「上司が正しく評価してくれる環境がいい」「出勤時間は自由にしてほしい」などなど。
例えば『NCIS』によく出てくる場面の1つに、リーダーのギブスへの捜査経過報告があります。
この時ディノッゾは後輩であるジバやマクギーが調べたものを、さも自分がやったかのように報告。後輩2人が渋い顔でディノッゾを睨み、パクった本人は得意顔だったりするのですが、ギブスは報告が終わると「よくやった。ジバ、 マクギー。」と一言。
どこでどう判断しているのかは分かりませんがギブスの中ではきちんと誰が調べたか分かる指標があり、正当に評価してくれるのです。
「上司が正しく評価してくれる環境がいい」という理想を具現化したものと言えますし、
ドラマ中にこういった場面を多々見ることが出来るのです。
上記に挙げた2つは『半沢直樹』にも共通していると言えるのではないでしょうか?
ですが、これらは他のドラマにも盛り込まれている部分でもあります。
秘訣は、この奥にあるのです。