「妻とは僕の浮気が原因で仮面夫婦になり、何年も過ごしてきました。子どもがふたりいてもう中学生ですが、離婚を決めたのは子どもたちが自分たちの仲のおかしさに気がついたから。
最初の頃は子どもがいる場だけは親らしい会話をしていたのですが、中学の入学式について時間だけ打ち合わせをして一緒に行く話もせず、僕は支度をして早めに家を出ていたら学校で妻を見つけることができず、別々に座っていたのがきっかけです。
LINEで妻にメッセージを送ったけど既読もつかない状態でした。
それを見た子どもたちが『何で?』と尋ねてきても答えられなかったのですが、子どもなりに『◯◯くんのところは並んで見ていてくれたのに』と違和感が大きかったのか、そこから僕たちの様子を伺うようになりました。
僕より妻のほうが冷めきっており、家族で買い物に行っても自分たちとばかり話すおかしさにも、気がついたと思います。
ある参観日のとき、妻がそれを教えてきたのは前日で、急な休みを取ることはできず『早く言えよ』と怒鳴ったら喧嘩になり、それを見られたのもまずかったですね……。
その後もいろいろあり、思春期に親の不仲に振り回される子どもたちのことを考えたらこれではいけないと思い、妻とやり直せないか話し合ったけれど不調に終わったため離婚を決めました。
子どもはふたりとも妻が引き取ると決め、子どもたちに僕は家を出ることを伝えたら泣かれたのが本当につらかったです。
別れる際に面会交流について『会うのは月に一度、ほかにも子どもたちが会いたいと言えば場を設定する』としっかりと決め、今もこれだけは妻と会話が進み叶っています。
最後まで『あなたを信用できない』と繰り返していた元妻には一片の愛情もありませんが、子どもたちが元妻のもとにいる以上は無視もできず、連絡するのは面会交流の約束のときだけですがストレスに耐えています。
元をたどれば僕の浮気が原因で仮面夫婦になったわけで、巻き込まれた子どもたちには申し訳ない気持ちでいっぱいです。
それでも、面会交流を続けられるうちは誠実に対応していこうと思っています」(男性/44歳/営業)
よその家と自分の家の両親は違うのだ、という自覚は、子どもにとってはつらいものだと思います。
配偶者と仮面夫婦状態にあることと子どもたちの存在はまた別で、不仲を通していれば影響を受けるのは子どもたちです。
自身の浮気が原因での仮面夫婦ならその解消が最善ではありますが、無理なら離婚するのも正しい選択。
子どもたちと誠意を持って過ごすことが、一番の償いではないでしょうか。