小菅村での生活を紹介

【多拠点生活って実際どう?・1】X年前、偶然に偶然が重なる出会いがあり、筆者は家族4人で山梨県小菅村と東京の2拠点生活を開始しました。現在、2拠点生活に興味を持つ人は多いと聞きます。このコラムでは小菅村での筆者と家族の生活を紹介していきます。

出会いは偶然

山梨県小菅村は、山梨県の東部にあり、東京都との県境にある人口650人の村です。北が埼玉県秩父市、東が東京都奥多摩町、南が東京都檜原村、西が山梨県甲州市や大月市に接しています。

小菅村は豊かな自然環境に恵まれており、多摩川の源流や美しい山々に囲まれた静かな村です。自然を満喫したり、ハイキングやキャンプなどのアウトドア活動を楽しんだりするのに最適な場所です。

小菅村との出会いは偶然でした。当社のメンバーが以前、村の移住者さんと一緒に仕事したことがあり、もともと古民家や地域の暮らしに興味があった筆者に、その移住者さんをつないでくれたのでした。その後、タイミングも合って村におじゃますることにしたのです。その時に、村の魅力や現場を様々教えていただき、最後に「こんな立派な民家が空いていてどうしようか」という話で見に行くことになりました。

民家に一目惚れ

一目惚れでした。趣味や仕事で相当数の民家を見てきたのですが、「これは!」という建物でした。民家の文献にも載っており、明治20年(1887年)ころの築とされています。神社の鍵取の屋敷で、仏壇内に幕末形式の位牌なども残っている古い家柄です。

元は茅葺き屋根でしたが、現在はトタン瓦がかかっています。土間の横と後ろにザシキとカッテを鍵形につないだ、幕末民家と同じ間取りです。

何ができるか分からないけど、「とりあえずお預かりします」と、気がつけばそう言っていました。そこからは何度かこの家を持つ親族と面談をして、晴れて借りることになりました。10年超にわたって空き家だったのと、昔の家の特徴なのか、とにかく「物物物…」と100年分の物量。親族や仲間たちと2日にわたって掃除を行い、50畳ほどの畳の床が見えてスタートを切ることができました。

週末に訪れて楽しむ

今では、週末を中心に訪れ、DIYで修繕したり、子どもを連れて近所の皆さんと談笑したり、野菜のおすそ分けをいただいたりという生活をしています。

そんな豊かな自然と地域文化がある山梨県小菅村。ぜひこれからの長期休暇などに避暑地として訪れるのもおすすめです。(AnyWhere・斉藤晴久)

斉藤晴久

AnyWhere 代表取締役。Amazonの日本立ち上げ期に新規事業を担当し、その経験から「日本の場所の魅力を発信したい」と、仕事場のサブスクリプサービス「AnyWhereパス」を立ち上げる。日本や世界のコワーキングスペースについて詳しく、実際に海外にも視察に行っている。