お互いに独身で、先のある関係を続けている彼氏がいるのに、別の既婚男性とも肉体関係を持ってしまう。

彼氏に強い不満があるわけではないけれど、別の男性とも深いつながりをほしがるのは、なぜなのでしょうか。

「バレなければいい」と思っても、おかしなことをしていればいずれ苦しむのは自分です。

ある女性の抱える矛盾について、ご紹介します。

「彼氏」と呼べる人はいるけれど・・・

梓さん(仮名/33歳)には交際が1年になる彼氏がいて、「特に不満はないです」と言います。

大きな衝突は起こらず、尾を引くような喧嘩もなく、というのは一見すれば順調に思えて、お付き合いの中身を聞くと月に2回ほどデートし、夜はどちらかの部屋に泊まるような、近すぎず遠すぎずの距離感を感じました。

普段はLINEや電話でコミュニケーションを取っているそうで、その頻度は「日に往復が2回で終わるときもあれば、2日ほど連絡がなくてそういうときは電話します」と、お互いの気持ちを強く確認するような機会が少ないことも、わかりました。

もちろんそんな形が悪いわけではなく、連絡やデートの頻度がどうであれふたりが納得していればいいことです。

梓さんは彼氏に対して「好き」と明確な気持ちを持っており、だから淡白に見える交際の中身でも不満はないと言い切れます。

問題は、その梓さん自身が、既婚男性と不倫関係にあったことでした。

「勢いで」ハマってしまった不倫

梓さんの不倫相手は行きつけの飲食店の店員さんで、個人的に仲良くなってLINEのIDを交換した後で、相手が既婚であることを打ち明けてきたといいます。

「そのときは、自分も彼氏がいるし、本当に友達付き合いができればいいなと思っていました」と梓さんは振り返りますが、LINEでやり取りをしていると「電話したい」と言い出す男性につられて何時間も話したり、ひとりで訪れるそのお店に足を向ける回数が増えたりと、彼氏より接触する機会は多かったそうです。

お互いにパートナーがいるとわかっていても、「その相手と直接の知り合いじゃなかったら、あまり気にしないのかもしれません」、と梓さんは言いました。

そんな油断のような気持ちもあって、「俺の仕事が終わったらふたりで飲みに行こう」と男性に誘われるまま、彼氏に黙って夜遅くバーに出かけていったある夜に、梓さんはホテルに行きました。

「勢いだったとしか言いようがありません。

ふたりとも酔っていたし、お互いに彼氏や奥さんがいるけど一緒にいて楽しいのは本当だし、一回だけならいいか、と思ってしまって……」

そうやって「一度だけ」のつもりで持った肉体関係は、結局その後3ヶ月ほど続きます。

誘うのはいつも既婚男性からで、断れなかったのは

「彼氏よりこの人と連絡を取り合うことが多かったし、気持ちが傾いていたからだと思っています」

と、不毛な関係を受け入れた自分について、梓さんは「浮気」の感情があったことを認めました。