他人のささいな言動で悩んでしまうとき、ありませんか? そんなときは一体どうしたら気にならなくなるのでしょうか。
精神科医の藤野智哉氏の『「そのままの自分」を生きてみる 精神科医が教える心がラクになるコツ』にその対処法が3つ解説されているので、本書から一部抜粋してご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
1:世の中には、正面から受け止めなくていい言葉がある
たとえば、「机の上がけっこう汚いよね」「最近、太ったんじゃない?」とズケズケ言ってくる同僚がいたとします。
そのとおりだけど、そんなふうにストレートに言わなくても、とモヤモヤが止まらない……なんてことありますよね。
世の中には、正面から受け止めなくていい言葉があります。
これを知っているだけで少し自分の受けるダメージを減らせると思います。
世の中にいるすべての人が、気配りができるとはかぎりません。
なかには相手の気持ちがわからない人もいるし、ひょっとしたら嫉妬で言っているかもしれない。別のことで機嫌が悪くて、八つ当たりで言いやすい人に言っているだけということだってあります。
そのうえ、「最近、太ったんじゃない?」と言ってくる人の言葉をストレートに受け止めてダイエットしたとしても、「その色の洋服、あんまり似合ってないね」「シミが増えたんじゃない?」なんて、さらなるネガティブな指摘をしてくることも十分ありえます。
こちらのできることは「真に受けないこと」です。
自分にとってイヤなことを言ってくる人やアドバイスで「よけいなお世話」をしてくる人は、そんなに深い意味で言ってないことも多いものです。
そんな言葉は深読みしてもどうせ空振り。最初からスルーでOKです。
少しイヤな言い方に聞こえるかもしれないですが「その人が自分にとって、どのくらい価値があるか」を考えてみるのもいいかもしれません。
目の前の人が、「昔からま大切な親友」なのか、あるいは「たまに話すくらいの同僚」なのか、「ママ友グループの一人」なのか。
そんなに大切でない人の言うことまで、いちいち気にしていたら大変です。
自分を変えなければいけないところだらけになってしまいます。どうでもいい人から言われた言葉には「あぁ、見る目がないんですね」で完封しましょう。
「スルーなんて、そんな無視するようなことできない」みたいに思ってしまう人も時々いたりします。真面目でちゃんとした人だなって思います。
だったら、こんなふうに考えてみてはどうでしょうか。
「イヤなことを言ってくる人には、少しくらい悪い自分を出したっていい」って。ほんの少しだけ、ね。
ポイント:大切でない人の言うことまで気にしなくていい