また、観光客も地元の人も「並んででも食べたい」という欲求を止める事ができなくなる秘密を店頭で見つけました。お店の前から窓を通して見える、釜でグツグツと炊かれているお米の様子は、炊飯器のCMに使われてもおかしくないくらいのシチュエーション。
このお店の人気の秘密は、とにかく美味しいお米が楽しめる事。もちろん、炊きたてのご飯を出してくれます。お店の方針で、炊き上がってから10分以上経ったご飯は出さないというこだわりぶり。
私もいよいよ店内に入り注文です。暑い日差しの下で待っていたので、体力も消耗気味。スタミナをつけようとおかずに豚肉を選択。「京のもち豚ロース照り焼き御前」(1410円 税込)を注文しました。
待っている間に店内を眺めましたが、とても落ち着いた木造り。「米料亭」の名に相応しい重厚感です。ちょっと高級そうだと怯みますが、ランチの金額は1000円台からとリーズナブル。しかし、その値段に比べてリッチな様子の膳が運ばれてきました。おかず、小鉢、汁ものなどはしっかりした見た目。さりげなく置かれた木箱に高級感を感じるのですが、開けてみると美味しいご飯に合いそうな海苔が入っていました。
もちろん、このお店の一番の楽しみ、運ばれてきたご飯はツヤツヤ。だからと言って柔らかすぎる事もなく。ふっくらだけど確かな歯ごたえ。噛んだ時に広がる米の甘さも何度も噛んでから飲み込みたい味わいです。
そして、ちょっと甘く見ていたメインのおかず。京のもち豚ロース照り焼き。この照り焼きタレの濃厚さに驚きました。この甘さは、ただお砂糖で甘さを出しているわけではなさそう。とにかく厚みがあっても柔らかいもち豚によく絡んでいる。お米の美味しいお店だからと、あまり期待していなかった私を大きく裏切ってくれました。