オノデラユキ、Nerhol、濱田祐史、迫鉄平ら国内外で活躍する4組の写真作家と、GAKUで学ぶ10代が参加。「flotsam zines tour」等のイベントも開催し、新たな「ものの見方」を探る。




10代のためのクリエーションの学び舎「GAKU」と三井不動産株式会社は、2024年10月20日(日)~10月27日(日) の 8日間、重要文化財「三井本館」をはじめとした複数会場にて、写真展『between A and B』を開催します。


展示に加え、150組以上が出展するzine*フェア、出展作家によるトークイベントやワークショップなど、写真にまつわる様々なコンテンツを展開します。
*「zine」とは、DIYで制作し、出版社や出版業界の流通ルートを通さない、インディペンデントな小冊子。


出展作家は国内外で活躍する4名の写真作家。オノデラユキは、既存の写真の概念に束縛されず、撮るのではなく、カメラを使って作品を創り出すという独自の手法で知られています。これまで30のシリーズを発表し、毎回異なるスタイルと制作手法を採用することで、写真表現の新たな可能性を広げています。濱田祐史は、写真の原理に基づいた概念構築と独自の技法を用いて、常に新しい表現を追求します。”見えるもの”と”見えないもの”を介して、見ることへの本質に迫る試みを続ける作家です。Nerholは、グラフィックデザインを基軸とした田中と彫刻家の飯田によるアーティストデュオ。写真と彫刻、自然と人間社会、見えるものと見えないものといった複数の境界を行き来する彼らの作品は、日常生活で見落とされがちな有機物の多層的な存在を浮き彫りにします。迫鉄平は、路上での偶然の発見や出会いを「決定的瞬間」として捉え、スナップ写真を元にした連続する写真としての映像作品を制作します。また、シルクスクリーン版画やステッカー印刷を用いたコラージュ作品など、写真のようでありながら異なる特性を持つメディアを利用することで、「決定的瞬間」の問い直しや無効化も同時に試みています。そして、GAKUが6月より開講している写真の授業「自分だけの『見方』をつくる」を受講してきた12名の生徒による作品が出展されます。


出展作家であり本企画のキュレーターも務める濱田氏は、以下のような問いを投げかけています。


「私たちの生活は、「写っている」ものや「見えている」ことに焦点を当てることで成り立っています。
ただ、そこにだけにとどまらず「写っていない」ものや「見えない」ことを想像の余白と捉えて向き合うと、言語化不能な魅力や解釈の自由さと出会えることがあります。

答えではなく『問い』そのものを見出すこと。その喜びは、写真特有のものかもしれません。
他の誰かのように生きること。それが生きやすさとつながっている世の中で、自分だけの「ものの見方」をつくるということは、どのような意味を持つのでしょうか?」


本企画では、来場者自身の「見方」を想像的に捉え直すための実践の機会を提供します。
気鋭の写真作家と、これからの時代を担う10代とのコラボレーション展示にぜひご注目ください。

ARTIST



オノデラユキ
東京生まれ。1993年よりパリにアトリエを構え世界各地で活動を続ける。カメラの中にビー玉を入れて写真を撮影したり、事件や伝説からストーリーを組上げ、それに従って地球の裏側にまで撮影に行ったり、あらゆる手法で「写真とは何か」「写真で何ができるのか」という実験的な作品を数多く制作し、写真という枠組みに収まらないユニークなシリーズを発表。さらに自分自身で2m大の銀塩写真をプリントし、油絵の具を使ってモノクロ写真に着彩するなど、数々の独特な手仕事の技法でも知られる。その作品はポンピドゥ・センターを始め、サンフランシスコ近代美術館、ポール・ゲッティ美術館、上海美術館、東京都写真美術館など世界各地の美術館にコレクションされている。主な個展に国立国際美術館(2005)、国立上海美術館(2006)、東京都写真美術館(2010)、ソウル写真美術館(2010)、フランス国立ニエプス美術館(2011)、ヨーロッパ写真美術館、パリ(2015)、ムジャン写真センター、フランス(2022) などがある。






Photo by Sakiko Nomura
Nerhol
田中義久と飯田竜太により2007年に結成されたアーティストデュオ。紙と平面的構成によるグラフィックデザインを行う田中と、紙や文字を素材とする彫刻家の飯田からなる。2012年に発表された人物を数分間撮影し、出力された200枚のカットを重ね、彫刻を施したポートレートシリーズで大きな注目を集める。写真と彫刻を往還する独自の表現を通じ、現代的な視点から人間社会と自然環境、時間と空間に深く関わる多層的な探究を続けている。








濱田祐史(はまだ・ゆうじ)
1979年大阪府生まれ。2003年、日本大学芸術学部写真学科卒業。東京を拠点に国内外で活動。『Primal Mountain』 『photograph』をはじめとし、継続して作品を発表する。2015年から取り組んでいる色をテーマにした作品では、ユニークな手法を用いて、写真という平面のメディアにおける色や形、画像の考察を行ってきました。デビュー以来、視覚によって左右される認識のポテンシャルに興味を持ち、工業製品としての写真の多様な表現機能に根ざしたパフォーマティブな制作を続ける。







迫鉄平(さこ・てっぺい)
1988年大阪府生まれ。京都精華大学大学院芸術研究科前期博士課程修了。これまでの主な展覧会に『Think Twice』(ニュースペース パ、東京、2024年)、『New Photographic Objects 写真と映像の物質性』(埼玉近代美術館、埼玉、2020年)、『キヤノン写真新世紀 東京展2016』内個展『剣とサンダル』(東京都写真美術館、東京、2016年)など。受賞歴に「第38回公募 キヤノン写真新世紀」グランプリ(2015年)。上田良、加納俊輔とのアーティスト・ユニット、THE COPY TRAVELERSでも活動中。




CONTENTS
メイン会場となる三井本館および日本橋三井タワー1階のアトリウムでは、10月20日(日)より、「暗室」を模した空間4つの小さな空間を、4組の写真作家が自由に構成する新作展示に加え、創作プロセスを紐解く貴重な資料や初期作品の展示、10代のためのクリエーションの学び舎「GAKU」にて、4ヶ月間、写真の授業「自分だけの『見方』をつくる」を受講してきた12名の10代による展示が行われます。


また、三井本館では、10月26日(土)と10月27日(日)の2日間、代田橋のアートブックショップ「flotsam books」による「flotsam zines tour 2024」も同時開催。150組以上の写真作家やアーティストのzineを一挙に展示/販売する他、GAKディレクターも務める山縣良和氏が主宰するファッションスクール「ここのがっこう」生徒によるポートフォリオも展示。また来場者自身が「zine」の制作を体験できるワークショップや、写真作家によるトークショーなども実施し、来場者自身が自分だけの「見方」を探る機会としていきます。


さらに日本橋三井タワーに隣接する誠品生活日本橋では、写真作家による選書コーナーと作品集販売コーナーを設置。様々な視点から作家の表現とその原点に触れていただけます。


メイン会場の一つとなる三井本館


1. 写真作家とGAKU生徒による作品展示
期  間:2024年10月20日~27日(日)11:00-18:00
*一部開催時間は会場営業時間に準じます
会  場:三井本館(東京都中央区日本橋室町2-1-1)/日本橋三井タワー1階・アトリウム(東京都中央区日本橋室町2-1-1


2. flotsam zines tour 2024/トークショー/ワークショップ
日  時:2024年10月26日(土)、27日(日) 11:00~18:00
会  場:三井本館(東京都中央区日本橋室町2-1-1
*トークショーおよびワークショップの詳細はこちら


3. 選書コーナー/作品集販売コーナー
期  間:2024年10月18日(金)~31日(木)
*開催時間は会場営業時間に準じます
会  場:誠品生活日本橋(東京都中央区日本橋室町3-2-1COREDO室町テラス 2F


共  催:GAKU、三井不動産株式会社
協  力:flotsam books、誠品生活日本橋


【PRESS DAY】
日時:10月21日(月)16:30~18:00
集合場所:日本橋三井タワー1階・アトリウム(東京都中央区日本橋室町2-1-1
申し込みフォーム

上記の要項にてプレスデーを実施します。当日は「自分だけの『見方』をつくる」メイン講師を務めた濱田祐史氏が展示ツアーを実施するほか、受講生への取材も可能です。ご参加いただける方は、10月18日(金)17時までに申込フォームよりお申込みください。



STATEMENT
ニエプスが写真機の中に版画の版を入れ、ヘリオグラフィーを発明してから約200年、写真技術は産業の進歩とともに変化してきました。現代では主な記録媒体もフィルムからセンサーへと移行し、私たちの身の回りの多くの電子機器にカメラが搭載され、日常的に画像を撮影することが可能になりました。

本展覧会では、「見ること」を、カメラを通して想像的に捉え直すため、参加作家と10代がそれぞれ、写真作品に加え、その作品制作プロセス等を、感じるがままに、自由な発想で構成、展示していきます。

そこには、それぞれが鑑賞したときに見つけた自分だけの見方だけでなく、時に「わからない」という問いも現れてくるかもしれません。
熱量を持って制作された作品と我々が対峙したとき、何が見えて、何が見えなくなるのでしょうか。

濱田祐史(写真家/「自分だけの『見方』をつくる」メイン講師)

ABOUT


GAKUは、10代を対象に、音楽、建築、演劇、食、ファッション、デザイン、アートなど、様々なジャンルのクラスを、クリエイターを講師に迎えて展開しています。2024年6月から、メイン講師に写真家の濱田祐史氏を迎えた写真のクラス「自分だけの『見方』をつくる」を開講し、4ヶ月間、川内倫子氏、迫鉄平氏、吉楽洋平氏らのゲスト講師が登壇する全10回の授業を通して「自分だけの見方」をテーマに、写真作品を制作していきました。

場所:渋谷 PARCO 9 階(東京都渋谷区宇田川町 15-1
運営:LOGS inc.(中央区東日本橋2-26-8 MKKビル8階)
HP: https://gaku.school
お問い合わせ:info@gaku.school







本展は「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 2024」アソシエートプログラムです。




プレスリリースおよび掲載画像は下記よりダウンロードいただけます。
URL : https://www.dropbox.com/scl/fo/wy90l4mhskdb2zv2hk3tt/AKUVKsfRGaO8RjnxEu5xxLA?rlkey=yp7m08qshtcxysv29wmwlkxfn&st=nkzpirpi&dl=0

GAKU 担当 : 杉田 info@gaku.school
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