撮影:吉田圭子  拡大画像表示

本人名義の初アルバム『Masterpeace』をリリースしたばかりのKoji Nakamuraこと中村弘二。

スーパーカーに始まり、ILL、LAMAなどさまざまな名義で活動してきた彼の集大成とも言える充実の内容である。秋のツアーを準備中の彼に、このアルバムに現れた彼の表現の核について迫ってみた。

 

昔だったらすごくイヤでしたけど、今だったら別に割り切れる

――今作のジャケットを見て驚いたんですが、ご自分のポートレイトを使ってますね。ご自分の顔をジャケットにもろに出したのって初めてですよね。

初めてですね。

 

――以前だったら、こういう風に中村弘二というキャラクターを全面に出すやり方はされてなかった気がします。

昔だったらすごくイヤでしたけど、今だったら別にまあ、それはそれ、これはこれと割り切れますけどね。ソロ・アルバムだし、そういうもんでしょう、という。

――徐々にそうなってきたということですか。

徐々にでしょうね。

――自分の名前で、顔を出して、自分が主役で注目されることに慣れてきた。

うーん、それはどう展開しても、自分の中のある一面でしかないので。そこが膨らむ分にはあまり気にならないですけどね。

――自分の本質は別にあるってことですか。

いやもちろん、これも本質のひとつではあります。でもすべてとは言えない。だからそんなの気にしてもしょうがないっていう。