木造建築企業、AQ Groupが「廃材アート」で地球環境に貢献
株式会社AQ Group(本社:埼玉県さいたま市西区、代表取締役社長:宮沢 俊哉)は、2024年8月に全国の小学生親子などを対象にしたSDGsイベント「夏休みの木育課外授業 つくろう!木育フェス2024」を開催しました。木育フェスのメインイベントは、AQ Groupが手掛けた木造ビル建築などの際に出た廃材を使った「廃材アートコンテスト」です。「廃材アートコンテスト」は全国各地から作品の応募があり、このほど審査会と一般投票を経て「金賞」や「ひらめき賞」、「パブリック賞」などを決定しました。
日々、大きくなる地球環境問題に
企業の使命として、小さなことから貢献していく
温暖化や海面上昇、森林火災など、地球環境問題は非常に大きなものとなっています。AQ Groupは木造建築に携わる企業として、2010年から間伐材を加工・製作した学習机の天板を寄贈する「木望(きぼう)の未来プロジェクト」を実施しています。2020年からは、世界的な匠たちと協力して環境貢献アイテムを開発する「地球の森守りプロジェクト」を展開。また、弊社が開発したカンナ屑から生まれた「木のストロー」は、学校のSDGs授業プログラムでも採用されるなど、10年以上に渡り小さなことからコツコツとアクションを起こしてきました。これらは、地球規模で考えると微力ではありますが、企業の使命であると考えています。
2023年からスタートした「夏休みの木育課外授業 つくろう!木育フェス」もその一つです。そして、木造ビル建築の際に出た廃材を使い、自由な発想で作品をつくりあげる「廃材アートコンテスト」は木育フェスのメインイベント。地球の未来を担う子どもたちが、木に触れることで環境問題を考える機会となっています。
「人と自然はもっと仲良くしたい」、「細かい部分までこだわった」
金賞は小3以下の部が「恐竜」、小4以上の部が「ドリームハウス」
木育フェス2024「廃材アートコンテスト」は8月10日から9月8日までの期間、AQ Group本社ビルほか全国の拠点で廃材を受け取り、オンラインで作品を応募するもの。参加対象者は全国の小学生。小学4年生以上と小学3年生以下の部門に分かれ、作品のクオリティや斬新なアイデアを競います。また、今回は元大工の経歴を持ち、木育フェス2024にも参加いただいたタレントのユージさんも審査に加わりました。
小学3年生以下の部「金賞」は森澤みうなさん(小3)の「恐竜」です。背中の棘や首のつなぎ目が秀逸なこの作品は審査員から「恐竜の手や足の爪や、曲がった膝や肘まで表現されているところが素晴らしい」とのコメントがありました。森澤さんは「細かい部分までこだわりました。恐竜博士になりたいです」と、将来の夢まで語ってくれています。
小学4年生以上の部「金賞」に輝いたのは王ゆきさん(小4)の「ドリームハウス」。階段や手すり、リビングなどが細部にまで表現されており「光がさんさんと入ってくる木のストローの屋根には驚いた。この不思議な屋根は雨や強い風をさえぎる魔法の力があるだろう。小枝の手すりも良くできており、将来は数寄屋をつくる名匠になる可能性がある」などと評価されました。王さんは「屋根は高く、空気の流れがよく、光もたっぷり入れます。人と自然はもっと仲良くしたいという思いを込めています」と、作品への想いを伝えてくれました。
小3以下の部金賞:「恐竜」(森澤みうなさん)
小4以上の部金賞:「ドリームハウス」(王ゆきさん)
木に触れ合うことで“気付き”を得る
「ひらめき賞」を新設し、子どもたちの独創性も評価対象に
今回の廃材アートコンテストでは「金賞」、「銀賞」、「銅賞」、「入選」、一般投票による「パブリック賞」に加え、独創性を評価する「ひらめき賞」が新設されました。「ひらめき賞」は子ども自らが考えたものに焦点を当て、大人の助言による影響が少ないと思われる作品をピックアップ。「ひらめき賞」を受賞したのは神森衣月さんの「車みたいなカメラ」と北井陽翔さんの「みんなで演奏楽器」でした。
神森さんの「車みたいなカメラ」は形や色の異なる木を組み合わせて構成されたデザインが独創的かつ芸術的でした。一方、北井さんの「みんなで演奏楽器」は廃材を楽器にするという斬新な発想が高評価となっています。「銀賞」と「ひらめき賞」の作品は以下の通りです。
小3以下の部銀賞「木のジェットコースター」(上田蒼天さん)
小3以下の部銀賞「ぺんぎんのきょうだい」(かいくんさん)
小4以上の部銀賞「たまご家族の楽しいお家」(石川美来さん)
小4以上の部銀賞「龍」(落合晴人さん)
ひらめき賞「車みたいなカメラ」(神森衣月さん)
ひらめき賞「みんなで演奏楽器」(北井陽翔さん)
その他入賞作品や作者のコメントは こちらのサイトでご確認いただけます
審査員より総評
廃材アートコンテスト審査委員長 三井所 清典
今年も廃材アートコンテストにたくさんの応募がありました。「家」や「遊具」、「人形」や「動物」、「お花」や「ケーキ」などさまざまな夢あふれる作品がありました。形を楽しむものだけでなく、音を楽しむものもありました。
木の廃材で創作を楽しむ子供達が大勢いることがよくわかりました。そして皆さんの豊かな発想に正直驚いています。一つひとつの作品を見ながら、いろんな形や大きさの木片を手に取って、いろいろな面を組み合わせたり、取り替えてみたりしている姿が目に浮かびます。
どんな発想をしたか、どんな木切れを選び、どんな組み合わせをしたか、どれだけたくさんの部材を使っているか、どれだけ楽しんだかなどを想像したりして、評価の視点を審査委員のみんなが共有して審査にあたりました。どの視点にどれだけ相当する内容があるか、あるいはどれかの視点に特別に優れているものがあるかなどを審査して評価しました。
東京大学名誉教授 稲山 正弘
今年も廃材を組み合わせた面白い作品がたくさん応募されていて、創意工夫に富んだ作品や独特なデザインの作品など、楽しく審査させていただきました。多くの子供達に、工作で木材を切ったり彫ったり釘やネジで留めたりする機会を持たせることは、日本の木造文化を将来にわたって継承させるうえでとても重要なことだと思います。今回の廃材アートコンテストに参加した子供達の中から、大工さんや木造の建築家になりたいと願う子が出てくれることを期待します。
早稲田大学名誉教授 長谷見 雄二
沢山の作品を拝見しましたが、色々な形、樹種の木材の端材を組み合わせて、生き生きとした形を作り出したり、木材の軽さやボリューム感があってこそ、と思わせる作品揃いで、感心しました。木製の家具や道具は身近でも、日常生活でその素材である木材を手に取る機会はそう多くないかもしれませんが、安全で温もりのある貴重な材料です。本コンテストが、木に親しんで、その可能性を考えるようになるきっかけになることを願っています。
埼玉大学教育学部教授 浅田 茂裕
コンテストで作品をみるとき、私はそれぞれの面白さやアイデアはもちろん大切にしますが、どれくらい頑張ったか、あきらめずに最後までやり遂げたかも大切だと考えています。夢中になれる、根気強く続けられる力は、将来まで続く学びを深く、確かなものにするからです。今回入賞した作品の多くが、そのような子どもたちの姿を感じさせるものであり、審査員として大きな喜びと、未来への希望を強く感じさせてくれました。
株式会社AQ Group 代表取締役社長 宮沢 俊哉
純木造8階建て本社ビル建設などの際に出た廃材を使い、子どもたちに自由な発想で作品をつくってもらう「廃材アートコンテスト」は、おかげ様で大盛況に終わりました。ご参画いただきました皆さまには心から感謝申し上げます。
さて、AQ Groupは木の住まいを提供する会社として創業以来、木の活用や木育を通じた環境問題への取り組みを継続してきました。そのような中、直近では日本で能登豪雨があり、またアメリカフロリダ州では大型ハリケーンで、甚大な被害が発生しました。昨今の猛暑や豪雨にみられる気候変動への対応は喫緊の課題だと感じております。
木造建築企業としては、持続可能な木材利用の促進、CO2削減、エネルギー効率の向上など多様な手法で環境問題に貢献すると共に、次世代を担う子どもたちが環境問題を考える機会を設ける事も使命と考え、これからも、地球の未来を考える活動をしてまいります。
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