熱中症対策のための水分補給、「お茶や水でいい」と思っていませんか? 

「お砂糖が入っている飲み物はあげるべきではない」、と思っている人もいるかもしれませんが、しっかりと水分を補給する為には、お茶や水だけではダメ。塩分や糖分も入っている必要があるんです。

普通に生活しているだけで2.5Lの水分が出ていっている!

熱中症の予防対策としては、「適切に冷房を使用する」「睡眠や栄養を十分にとる」「体を冷やす」「出かける際に帽子をかぶる」など、いろいろなことが言われていますが、特に大切とされる対策のひとつが「水分補給」。

私たちは、毎日、たくさんの汗をかいています。その量はなんと寝ている間に500ml、お風呂に入ると平均で800ml。発汗だけでなく、排泄や呼吸などにより、普通に生活にしていても約2.5Lもの水分が失われているそうです。また、赤ちゃんは一般的な成人の2~3倍も汗をかくとか。(参考記事:赤ちゃんの“モコモコ厚着”はNG! 「冬のあせも」にご用心

汗は、蒸発するときに体から熱を奪います。最近、夏になると道路に水をまく「打ち水」が見直されていますが、それと同様の原理で体温を下げてくれるのです。そのおかげで体温が一定に保たれ、体が正常に機能します。つまり、汗は大切な役割を担っているのですね。

しかし、汗をたくさんかくと、当然、それだけ体の中の水分が失われます。

子どもは大人以上に要注意

私たちの体は、大人の場合約60%が水分、赤ちゃんは70%が水分と言われています。人間は、体重3%の水分が失われると、強い喉の渇きを感じたり、ぼんやりしたり、食欲不振になったり、といった症状を覚えるそうです。運動能力や体温調節機能も低下。

4~5%になると、疲労感や頭痛・めまいなどの症状、そして、20%以上になると死にいたる場合もあるとか。

では、「3%の水分量」とはどれくらいかというと、45kgの人では1350ml、25kgでは750ml、15kgでは450ml。子供は、夏場はすぐに汗だくになりますし、体温調節機能が十分に発達していませんから、大人以上に注意する必要があります。

「なんだかぐったりしている」と感じたら黄信号。熱中症は、スポーツ時や炎天下ではもちろん、室内でも発症するケースが多いのです。