初日舞台あいさつを行ったディーン・フジオカ

 映画『海を駆ける』の初日舞台あいさつが26日、東京都内で行われ、出演者のディーン・フジオカ、太賀、鶴田真由ほかが登壇した。

 本作は、インドネシアのバンダ・アチェを舞台に、ディーン扮(ふん)する謎の男が現れたことで起こる不可思議な現象を描くファンタジー。

 ディーンは「アザーンというイスラム教の礼拝の時間が1日に5回ぐらいあって、みんながじゅうたんを敷いてお祈りをしていた。その間は仕事をしてはいけないので、日本人はしない振りをしながら仕事をしていました」と現地での撮影を振り返った。

 撮影の合間に、インドネシアのスタッフが歌い出すと全体に広まって大合唱になったそうで、ディーンは「日本代表(で参加したの)は、太賀でした」と明かした。

 太賀は、現地の言葉で甘えん坊を意味する「マンジュ」と呼ばれていたそうで、「インドネシアでどうしたら成功するかという話もしていて、『いけんじゃねえか』とちょっと思った自分を反省しています」と苦笑いをしながら話した。

 また、現地には「レインストッパー」というスタッフがおり、ディーンは「(彼らは)普段はコーヒーを飲んでたばこを吸っているだけなのに、雲が近づくと立ち上がって、両手を広げたら本当に雨が降らなかった。おかげでスムーズに撮影ができた」と衝撃の体験を告白した。そして「この仕事、日本でやったら大成功しますよ」とジョーク交じりに話した。

 本作は、インドネシアをはじめ、フランス、中国、台湾での公開も決定。ディーンは「見た人それぞれの人生観、死生観があると思う。これが海を越えて世界に駆けていってほしい」とタイトルに絡めてPRした。