新サービス「povo Data Oasis」を試した

KDDIと沖縄セルラーは、オンライン専用ブランド「povo2.0」において、ローソン店舗に来店するともれなくデータが無料でもらえる「povo Data Oasis」の提供を11月19日から開始した。さっそく最寄りのローソンに向かい、試してみたので紹介しよう。

通信×コンビニの取り組み

「povo Data Oasis」(画像はPC版)

ローソンに通えば月合計1GBが無料でもらえる

povo2.0は、「ポイ活」上級者や2回線目以上のサブ回線におすすめのデータ通信サービスだ。交通系電子マネーのように事前に有料のデータトッピング(データ容量)を購入し、すべて使い切ると低速化する仕組みで、独自の特典として、サービス開始当初はローソンをはじめとする「au PAY」で指定の金額以上を決済するとデータ容量(ギガ)がもらえる「#ギガ活」を展開し、SNS上でかなり話題となったが、au PAY支払いでプロモコードを進呈するプログラムは2024年6月末に終了していた。

記者も当初は「#ギガ活」だけでサブ回線の実質負担額0円を目指し、対象店舗を積極的に利用しようと試みたが、au PAYでの決済後、メールで届く特典コードをpovo2.0アプリにいちいち入力するより、通常のデータトッピングや期間限定データトッピングを直接購入するほうが楽だと気づき、次第に利用しなくなっていった。

今回、新たに開始する「povo Data Oasis」は、ローソン店舗(ローソン・ナチュラルローソン・ローソンストア100)へ来店し、povo2.0アプリや特設サイトなどに表示されたバナーから特設サイト「povo shop」にアクセスして契約時に登録したメールアドレスでログインし、povo Data Oasis「チャージを追加する」をタップすると、1回の来店につき、データ容量0.1GB(24時間)が即時に追加される仕組み。同様のチャージは月10回(1日1回限り)まで可能で、最大合計1GBが無料でもらえる。

バナーなどからアクセスできる特設サイト「povo shop」では、

povo2.0アプリでは提供していないオリジナルトッピングもラインアップする

なお、初回ログインにあたり、登録メールアドレス宛てに届く認証コードが必要。特設サイト自体は誰でもアクセスできるので、セキュリティ面からログイン必須としたようだ。また、対象のローソン店内で位置情報の利用を「許可」にする必要があり、不正行為または不適切な行為が行われたとKDDIが判断した場合、サービスの対象外となる。

簡単な操作でデータ容量がもらえる

(位置情報の利用を「許可」する必要あり)

あわせてオープンした「povo×LAWSON」特設サイトでは、povo2.0アプリでは提供していないオリジナルトッピングを含め、ローソン商品とデータ容量をセットにしたトッピングを提供し、povoユーザーに対し、ローソンの利用促進を図る。

「povo Data Oasis」の狙い

例えば、11月19~30日には、「【期間限定】なめらかカスタードのプチエクレア6個1食分+データ追加0.3GB(24時間)」を311円で、「【期間限定】プレミアムロールケーキ1食分+データ追加0.3GB(24時間)」を227円で販売する。また11月19日から終了日未定で「ローソン お買物券500円+データ追加0.3GB(24時間)」を500円で、「からあげクン4種1食分+データ追加0.3GB(24時間)」を248円で販売する。これらのトッピングの価格は、各商品のローソン標準価格と同じなので、povoの特典付きトッピングを購入したほうがデータ容量分だけお得となる計算だ。

新たに始まった「povo Data Oasis」は、自宅周辺や通勤・通学ルート上にローソン店舗がある人には大いにメリットがある。たとえ自宅近くにローソン店舗がなくとも、外出先にあればチャージできるので比較的公平だろう。生活密着型小売店として、コンビニ、スーパー、ドラッグストアが激しく競うなか、povo2.0に他の通信サービスにない面白みを感じている層は、買い物先に迷ったときに「povo Data Oasis」を理由にローソンを選ぶのではないだろうか。サービス名の「Oasis」の名称通り、ローソンが「まちのオアシス」になりそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)